「お客様が笑顔になれる接客」が見当たらない

 3月某日の20時、東京都内のとある店舗の順番待ちシートの前に立っていたが、店員から声をかけられることはなかった。別の日の18時に訪問した別の店舗では、店内に入っても店員から声をかけられず、レジ付近に近づいてようやく客待ちシートの記入にこぎつけたが、店員から「レジ付近は場所がないので、1階で待っていてほしい」と案内された。ほとんどの客はエレベーターで一階に降りると、ほかの店へ足早に移動していった。私は一人だったため入り口で待っていると、30分ほど経過した頃に店員から「20時までならお席を用意できます」と案内された。

 19時に10名ほどのグループ客が来店し、空いている席に案内されていた。1時間以上前から予約客の座席を空席のまま確保する一方で、他の客には満席だと案内するオペレーションには疑問を感じた。客の多さにオペレーションが追い付いていないのか、もしくはコロナ感染予防の対策なのかはわからないが、店員たちは無口で仕事をしていた。

 今回訪問した2店舗では、「お客様が笑顔になれる接客」は影を潜めており、退店する時に感じた違和感は小さくはなかった。客が店を選ぶ際の基準は価格が大きな要素であることは間違いないが、価格が高くとも相応の料理とサービスが提供されるのであれば、その店舗を訪問する。

 鳥貴族の現状のサービスレベルを前提とすれば、価格相応の価値を見いだすことはできず、訪問する価値はないと評価せざるを得ない。

(文=Business Journal編集部、協力=重盛高雄/フードアナリスト)

提供元・Business Journal

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