アタリの出方と捉え方を覚えよう
どれだけ頑張って仕掛けを流しても、アタリが判らなかったり、捉えられなかったら意味がない。
渓流エサ釣りでのアタリの出方は、流し方や使用しているエサ、時期によっても変わる。よく見かけるアタリは、流れていた目印がピタっと止まる、回る、モゾモゾと押さえ込む、一気に引き込む、浮き上がる、といったもの。
これら一つ一つのアタリの見極め方について見ていこう。
止まる、回る、モゾモゾと押さえ込むアタリ
流れの中で定位している渓魚が、自分の近くにやってきたエサを喰った瞬間に出るのがこれらのアタリ。渓魚が自分のいる場所からほぼ動かずにエサを食ったと考えられるので、流す筋や仕掛けの通し方が合っていることが多い。
引き込む、浮き上がるアタリ
渓魚の活性が高い時によく出るのが、これらのアタリ。自分のいる流れの筋・タナから外れ、積極的にエサを食いに来ている証拠だ。半面、タナや流す筋がズレているとも考えられるので、次に仕掛けを投入する際の参考にしたい。引き込む時は深めを狙い、浮き上がる時はやや浅めを狙ってみよう。
エサによってアワセのタイミングを変える
イクラやヒラタといったエサは柔らかく食い込みが良いので、できるだけ素早くアワセを入れたい。
逆に、オニチョロやブドウムシ・ミミズのように、大きなエサや硬めのエサは、しっかり食い込めるようやや送り込み気味にするなど、少しタイミングをずらしてみよう。これだけでフッキング率は大幅に上昇するはずだ。
アワセ方を覚えよう
渓流エサ釣りにおけるアワセは、手首をほんの少し(数cm)返すだけ。渓流釣りで使用する延べ竿は、長くて反発力が強いので、これを最大限に活かすと良い。もし頭上に木がある場合は、下流側に向かって竿を倒し、魚の口に掛けるイメージで斜め向きにアワセを入れる。とにかく大きなアワセは根掛かりや仕掛けトラブルの元となるので、「小さくシャープに」を心がけたい。
取り込み方を覚えよう
せっかく渓魚がヒットしても、ポイントによって取り込み方を変えないと、足場が悪い渓流では事故やトラブルのもとになる。ここでは取り込み方についてみていこう。
開けた場所
大場所なら数釣りが狙えるので、小さければ一気に引き抜き、空中にてタモでキャッチするのがベスト。20㎝を超すと一気に引きが強くなるので、無理に引き抜こうとせず、慎重に手元まで寄せてからすくおう。
頭上に木がある場合
竿を持ち上げると木に当たってしまう様な場所なら、足場を確保してから身を屈めてすくうか、竿を縮めてから後ろに倒すようにしてすくう。これは少々慣れが必要なので、動ける場所なら木が無いエリアまで獲物を誘導するのも良い。
足場が悪い、流れが強い場合
急流に乗ってしまったら、流れの強さも相まってかなりの重量感になる。こういう時はある程度魚の動きに合わせてやり、少しずつ下流側に移動する。その後、流れの緩い場所に誘導してからタモで救う。落ち込みに魚を落としてしまうと糸が切れてしまう可能性があるので、注意が必要だ。