これだけ文明が発達した世の中であっても、なぜそこにあるのか? 誰がどうやって作ったのか? そんな疑問が解明されていない遺跡がたくさんある。
「男の隠れ家デジタル」編集者が選ぶ「2022年で1番面白かった本」ということで、筆者が選んだ書籍は『ムー認定 神秘の古代遺産』。その内容と面白かったポイントとは?
■『ムー認定 神秘の古代遺産』
出版社:ワン・パブリッシング
著者:並木伸一郎
編集:ムー編集部
価格:2,640円(Kindleあり)
●『ムー認定 神秘の古代遺産』との出会い
思い返せば子供の頃から「不思議」が好きだった。当時はテレビの改編期になれば矢追純一さんのUFO番組が放送され、今よりオカルトや超常現象が身近だった。
さらに世の中もバブル景気で浮かれていた。ロスジェネ世代の筆者にとって、バブルには恨みしかないが、UFOや超常現象・都市伝説に興味を持つ土台を作ってくれたことには感謝している。
そんなわけで愛読書は『ムー』、愛聴番組はヒストリーチャンネル『古代の宇宙人』とエンタメ〜テレ『超ムーの世界R』と、立派な“ムー民”に育った。
2019年初版の本書『ムー認定 神秘の古代遺産』は、ムー民にとっておなじみの作家で超常現象研究家の並木伸一郎氏の著書である。
手に取ったのは2022年6月にワン・パブリッシング社から発売された第3版。出版業界の末端に身を置く者として、この手の内容の書籍で刷り部数を重ねるのは本当に凄いことだと思う。
●『ムー認定 神秘の古代遺産』の内容とポイント
全256ページのB5版、オールカラーの本書。判型が大きいので写真や図版の見やすさ、ダイナミックなビジュアルの見せ方が読者的に嬉しいポイントの一つだろう。
そして、並木先生の知識量の豊富さ、独自の視点でピックアップされた内容は、読み進めるたびに新たな驚きを与えてくれる。
世界中に散らばる古代遺跡の数々には、解明されていない謎を多分に含んでいるものが多い。本書はその謎に対する明確な答えを示すものではないが、“謎がどのくらいたくさんあるのか”を知ることができる。
ギョベクリ・テペやテオティワカンなどの古代都市、ギザやエル・カスティーヨのピラミッド。
黄金ジェットやアンティキティラの歯車といったオーパーツ、ムー大陸やアトランティス大陸など超文明、死海文書やアークに代表される聖書遺産。
ケツァルコアトル、アヌンナキ、ヴィラコチャなどの古代神、ナスカの地上絵…。
有名どころをサラリと書き出しただけでこのボリュームなのに、これらは本書で紹介されいているほんの一部にすぎない。
●どんな人に向いている? 知識ゼロでも読みやすくて理解しやすい
古代史や考古学に興味があれば、知識がゼロでも理解できる内容だ。無論、ムーの本なので若干のオカルト・エッセンスもあるが、基本的に“考察”ではなく“紹介”がメインなので、古代遺産の知識を増やすのに最適だ。
見開き2ページ、もしくは1ページで1件を紹介するのも読みやすい。ちょっとした空き時間に気軽に読める内容となっている。
本書は教科書や図鑑では得られない知識欲や好奇心、冒険心を刺激する良書だといえるだろう。
■まとめ
個人的な話だが、ここ数年めっきり本を手に取って読む機会が減ってしまった。忙しさが主な理由だが、『ムー認定 神秘の古代遺産』は先述した通り気楽に読める。
小説などは中断した後に再開する際、物語の世界に戻るため「よし、続きを読むぞ。思い出すぞ」という覚悟が必要だ。
その覚悟がいらないので、隙間時間で興味の赴くままに読めた。「読書にあまりカロリーを使いたくないよ」という人にこそオススメしたい一冊となっている。
提供元・男の隠れ家デジタル
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