総務省は3月24日、京都市から協議のあった法定外普通税の新設に同意したと発表した。いわゆる「空き家税(非居住住宅利活用促進税)」の新設である。京都市内の市街化区域にある住宅のうち、「その所在地に住所を有する者がないもの」が課税の対象になる。簡単に言えば、街なかで定住者のいない住宅が同税の対象になるということだ。

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京都市では、同税を新設する理由に、同市内の住宅不足による人口増加の伸び悩みや、空き家発生の抑制、将来の財源確保などを挙げている。
たしかに近年、空き家は社会問題化し、その対応をどうするかという点についてさまざまな議論がなされている。建付地の税軽減措置などを見直す動きも加速しているのが現状だ。
だが、京都市で新設される空き家税は、その趣旨がこれまで議論されていた空き家問題とは意を違えるものである。まず、いま全国で発生している空き家問題は、人口減少による「住宅あまり」や「不要な住宅の相続」から派生しているものだ。
人口が減り、これまで必要とされてきた既存の住宅に対する需要が減った。需要が減れば、経済的価値が低下する。経済的価値が低下することで、既存の住宅を相続などで取得する人の負担が増す。相続人の負担が増えることで、積極的な相続登記が行われず、所有者不明の不動産が増加していくという、負のスパイラルに陥っている現状がある。