8週間の瞑想プログラムで脳に好ましい変化

 キャリアの長い瞑想実践者の脳は、このように素晴らしいまでの若さと灰白質を保っているのだが、では瞑想を始めて間もない初級者にはどのような効果が現れるのだろうか。

 ラザル氏の研究チームが着手した2回目の研究では、それまで瞑想経験を持たない実験参加者に、8週間の瞑想プログラムを体験してもらい、その脳の変化を追跡した。結論から言うと、たった8週間の瞑想プログラムでも、脳は好ましい変化を見せたという。

 具体的には、学習、記憶、および感情の調節に関与する左の海馬や、共感と複数の視点を持つ能力に関わる側頭頭頂接合部(TPJ)、神経伝達物質が産生される脳幹の一部である橋(pons)などを含む、脳のいくつかの領域で質量の増加が確認されたのだ。

 さらに、“新米瞑想実践者”の脳は、恐怖、不安、攻撃性に関連する脳の領域である扁桃体が縮小していることも突き止められた。扁桃体のサイズの減少は、ストレスレベルの減少と相関しているのである。

瞑想で50歳の脳がマジで25歳に若返ると判明! 1日たった15分、初心者でも効果抜群!(最新研究)
(画像=イメージ画像:「Wikimedia Commons」,『TOCANA』より 引用)

 このように初心者であっても瞑想の素晴らしい恩恵にあずかることができるのだが、では毎日どれくらいの時間を瞑想に費やせばよいのだろうか。

 ある調査では、多くの瞑想実践者は1日に40分を目安にしているということだが、実際は1日平均27分であることが報告されている。また別の研究では1日15分から20分くらいの瞑想でも十分に脳のポジティブな変化につながることが示されている。

 当のラザル氏はといえば、日によって変動に幅があるということだ。40分行う日もあれば、5分しかできない日もあり、また諸事情でまったくできない日もあるといい、瞑想時間の影響を実感しているようだ。運動習慣と同様に考えるのがいいようで、比較的長い瞑想を週に3回じっくりやるのもよし、短時間でもその長さを決め毎日行う方法も効果的であるという。

 ともあれ、50歳になっても25歳の脳を保っていられる驚異の瞑想習慣にますます注目が集まる話題ではないだろうか。

参考:「Sott.net」、ほか

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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