スポーティな外観で所有欲を満たし、日常域でライディングを楽しめる250ccクラスのフルカウルスポーツモデルは、老若男女、バイク歴を問わずおすすめできるカテゴリーだ。
大トルクや馬力に臆することがないから、アクセルを開けられる喜びを享受できる。
現実的なスピードの中で恐怖心なく乗れるということは、純粋にライディングへ集中できスキルアップにも最適。
今回はこの250ccクラスのフルカウルスポーツモデルの中でも人気の『CBR250RR』と『YZF-R25』を比較した。
後編では車体周りと操作系の違いをそれぞれ見ていこう。
両車とも多機能デジタルメーターを装備
CBR250RR、YZF-R25ともに液晶表示のメーターを採用し、エンジン回転をバーグラフで表示するなどスポーティな雰囲気を高めてれる。
シフトタイミングインジケーターランプも装備し、任意に設定した回転数に達するとLEDが点灯しライダーに知らせてくれる。
各部の灯火類にはLEDを用い、球切れしにくくメンテナンスの頻度を下げてくれるのはありがたい限り。
デザイン的にもコンパクトにまとまりシャープな雰囲気だ。
走りを予感させるハンドル周り
両車ともに倒立フロントフォークだが、CBR250RRは左側フォークに減衰機構とスプリングを装備し、右側フォークにスプリングのみを装備したSFFを採用。
摺動抵抗の低減と車体の軽量化に貢献している。ブルーにアルマイト加工されたフロントフォークのトップキャップにはSHOWAのロゴが入り高級感を高めている。
YZF-R25は2018年モデルまでは正立フロントフォークで、2019年のマイナーチェンジ後は倒立フロントフォークへ変更されている。MotoGPマシンYZR-M1を彷彿させる肉抜き加工を施したハンドルクラウンとなったのはマイナーチェンジ後からだ。
こぶりなタンデムシート
スポーツモデルだけあってタンデムシートは非常にコンパクト。
スタイリング優先で、あくまでもエマージェンシー的なものと考えたほうが良いだろう。
シート下スペースは両車ともほぼ無いに等しい。
足着きはほぼ変わらず
シート高はCBR250RRが790mm、YZF-R25が780mmとほぼ変わらず。
車重もCBR250RRが168kg、YZF-R25が169kgとほぼ同じ。
足着き・取り回しは両車ともにほぼ変わらず、コンパクトで軽量な車体なので女性や小柄な男性でもさほど苦労することはないだろう。