いまや、社会現象になりつつある「AIチャットツール」。論理的かつ人間が回答しているかのうような文章は、AIと人類との間にあった“生体感”を埋め、AIの進化を多くの人に印象付けている。メディアで取り上げられるのは、もっぱら「ChatGPT」だが、AIチャットツールは世界的なジャイアントも開発に力を入れる領域だ。そのひとつがGoogleで、長年にわたり提供するサービス「Google Workspace」の進化を明らかにした。キーシステムになるAIはどのような機能を発揮するのだろうか。
業務全般にAI発揮？「Google Workspace」の進化ポイント
GoogleのGmailやドキュメントなどのアプリへの効果はいかに
Googleは、3月14日に公式YouTubeチャンネルで動画「A new era for AI and Google Workspace」を公開。そこで、オンラインアプリケーションセット「Google Workspace」の新機能を紹介した。「Google Workspace」は世界各国の企業団体に導入され、日本でも業界屈指のディベロッパー企業、百貨店、ホテルで導入され、ビジネスの根幹となるコミュニケーションや事務作業を支援している。システムの進化＝世界のビジネスシーンかを意味するだけに、世界的にも関心度の高いトピックである。
動画内で流れる使用イメージからは、Googleが提供する多岐にわたるアプリが進化していることがくみ取れる。メールサービス・Gmailでは、ひとつのメールの内容をさかのぼったうえでやりとりを要約し、ワードスペースに「I’m on it（今取り掛かる）」とユーザーが入力して進行すると、返信メールの文章がずらっと打ち込まれる様が映し出されている。
メールにかかわる業務は、ビジネスパーソンにとって膨大な時間を要することから、一連の作業をAIが担うとなればありがたいことこの上ない。文章作成機能はドキュメント作成サービス・Googleドキュメントにも適用され、ユーザーのアイデアをもとに簡潔な文章を作成し、さらに、ニュアンスをボックスから伝えると、文章の印象を微調整することも可能とされる。
AIの機能性は文章だけにとどまらず、Google スライドでスライドを作成する際には自動でレイアウトやカラーリングを構成する。ビデオ会議サービス・Google Meetでは、会議音声をもとに自動で議事録を作成し、会議の流れに応じて章構成にも配慮して作成するという。2分弱の動画でありながら、文章作成から企画書づくり、さらには議事録作成……と、多彩な機能性を見せつけられれば、ユーザーとしてはビジネスシーンでの縦横無尽の活躍を期待することだろう。
ライバルはやはり「ChatGPT」？ 世界的ブランド力は巻き返しのアドバンテージか
ここまで多岐にわたる機能をそなえると、市場を席巻する日も遠くないように思えるが、日本において現時点では「AIツール＝ChatGPT」というイメージが強い。ChatGPTが文章作成ツールであることを考えると、AI機能を付与したツールを多数もつ「Google Workspace」とは直接的なバッティングはないかもしれない。ただ、Microsoftも「Bing」に力を入れ、検索エンジンによるユーザー利用をAIで支援しており、AIツール業界は群雄割拠の様相を呈している。そこで、頭一つ抜けて世界的な「AIツールの筆頭株」になるうえでは、ブランド力、そして多彩な機能性をもつ「Google Workspace」を有するGoogleのアドバンテージは大きいと分析する。
企業同士が切磋琢磨することで、われわれユーザーが享受できるメリットが増えることは間違いない。「Google Workspace」だけでなく、世界的に今後、AIがどのような身近なものに搭載しサポートされていくのか注目したい。
引用元：Google Workspace youtubeチャンネルは→こちら
引用元:【Google Workspace】
※サムネイル画像は（Image:「Google Workspace」youtubeより引用）
文・オトナライフ編集部／提供元・オトナライフ
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