日本酒の長期熟成に取り組むブランド「八継(はっけい)」は、熟成50年を迎える今年、「八継 刻50|純米」「八継 刻50|本醸造」の2種を世に出す。現在、ブランドECサイトにて、数量限定で予約販売中だ。

50年の時を越えた稀少な熟成酒、果たしてその味はいかに?

日本酒全盛期の年に仕込まれた「八継」

「八継」は、“時間を旅する”というコンセプトを掲げ、今年で熟成満50年を迎えるブランド。製造元は、酒処の兵庫県・灘で300年以上にわたり伝統的な酒造りを行う、沢の鶴だ。

同ブランドの仕込みが行われたのは、1973年。日本酒が“日本国民の酒”として親しまれ、国内出荷量がピークを迎えた年にあたる。造れば売れる時代に、あえて寝かせることを選択し、日本酒の長期熟成に挑んだのだ。

それから50年、厳密に低温管理された貯蔵庫のなかで、1年ごとに品質と味わいの変化を確認。その営みはやがて、次の代へと受け継がれていった。

琥珀色に輝く日本酒、1本25万円

そして今年、50年の時を経て2種類の商品が誕生した。

一般的な熟成酒は、熟成過程でゆっくりと深みを増し、色付きを濃くしていく。しかし、そこからさらに年数を経て熟成が進むことで、いくつかの成分が沈殿し、光を透過させた琥珀のように澄み渡るクリアな色へと変化するのだという。

今回の2商品は、琥珀色に輝いているような見た目が特長。日本酒本来の美味しさだけが残るその味わいは、今もなお熟成を進めながら研ぎ澄まされようとしている。

どちらの商品も、精米歩合は70%、アルコール度数は16.5度、内容量720mlで、価格250,000 円(税抜)だ。ECサイトにて注文を受け付けており、商品発送は4月中旬以降となる見込み。なお、予定数量に達し次第、販売を終了する。

今後は、熟成酒をシリーズとして展開予定

「八継」というブランド名は、「永き刻(とき)を旅して、深き静寂(しじま)で育まれた味わい。世代を越えて護り、受け継がれてきた想い。今、その慶びを花ひらかせて、いつの世までも、末広がりに。」という切なる願いから生まれた。

プロデュースは、ブランド名でもある「HAKKEI」が担い、今後も熟成酒をシリーズとして展開していく予定だという。

50年という時が、誰も体験したことのない“熟成”の新たな領域を切り開いた。その日本酒は、これまでにないインパクトを与えてくれるかもしれない。

「八継 刻50|純米」「八継 刻50|本醸造」
内容量:720ml
価格:各275,000円(税・送料込)
製造者:沢の鶴

(Higuchi)