マネーIQゼロの筆者が、自腹で投資体験する本連載。前回はチャレンジングな一般枠の投信銘柄を購入した。さっそく、それらの実績を確認してみよう。

まずは楽天証券。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

前々回に確認した時と比べると、再び「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が盛り返してプラスに、一方の「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」はマイナスへと転じている。やはりアメリカ強し、といえる。

そして、注目の新規買い付け銘柄「チャイナ・グッドカンパニー」と「シャリア関連アセアン株式オープン(イスカンダルの光)」は少しマイナスと、思ったほど動いていない。全然チャレンジングではなく、肩透かしを食らった気分だ。

それはそうと、資産の合計がいつの間にか17万1400円になっていた。これなら慎ましやかに暮らせば老後1カ月分くらいの生活費くらいにはなるだろう。つみたてNISAを始めて早1年。思えば遠くへ来たもんだ。含み益がたったの1400円というのが気になるところだが。

続いて、LINE証券の「いちかぶ」。ヤーマンの株価だ。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

前々回が1402円だったので、こちらも上昇。「ここ1年で+616」ということなので、順調に上がっていることがわかる。あと46円で、購入したときの株価に戻る。そしてヤクルトはというと、

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

こちらは爆上がり。すでに582円の利益が出ている。もし100株買っていれば、5万8200円ほど利益が出た計算になる。なんとも惜しいことをした。87万円、がんばって払っておけばよかった。

ということで、「つみたてNISA」「いちかぶと」と、まずまずの運用状況になっており、投資家としていっぱしになってきたような気もする。そんな筆者のもとに、さらに投資家であることを自覚させられる出来事が起きた。

それが、こちらである。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

なんと、ヤーマンから中間報告書と配当金計算書が届いた。郵送のコストだってばかにならないだろうに、1株(1600円)しか購入していないザコ株主にまでこんな律儀な対応をしてくれるなんて、ありがたい限りだ。感謝の気持ちも相まって、柳楽優弥くんがいつもよりさらに男前に見える。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

そしてワクワクの人生初の配当金はというと……、5円。仕方がないこととはいえ、なんだか空しくなってしまった。だが、「いつか単元株(100株)を保有できるようなビッグな男になろう」などと感傷に浸っている場合ではない。前回の課題が未解決なのだ。というのも、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の分配金コースが「受取型」になってしまっているのだ。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

「受取型」とは、その名のとおり分配金(利益)を受け取るコースで、本連載を監修するファイナンシャルプランナーの高山一惠さんからは、利益を上乗せして再び投資できる「再投資型」をおすすめされていた。

それが何の手違いか、受取型にしてしまっていたのだ。ということで、前回、コース変更をしようと慌てて設定方法を調べてみるも、

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

というページにたどり着いてしまい、一旦放置していた。そして今回、改めてコース変更ができないか、いろいろと手を尽くしてみたものの、やはりそれは不可能ということだった。課税口座で保有している投資信託の分配金の受け取りは変更できるのに、一般NISA、つみたてNISAは変更できないとは……。

そもそも、なぜコースの変更ができないのか。楽天証券同様、幅広い投資家から人気があり、筆者も最初にどちらで口座を開設するか悩んだSBI証券はというと、簡単にできる。

楽天証券、ポイント制度改悪で投資家の評判も低下?口座を開設して後悔したこと
(画像=『Business Journal』より引用)

楽天証券はポイント制度がいろいろと改悪されていて、投資家からの評判も悪くなっていると聞く。楽天証券を選んだ筆者は、初手の選択でミスってしまっていたのか。

一旦すべて売却して、「再投資型」にして改めてイチから積み立てし直すという方法もあるが、そもそもなぜ楽天証券は分配金コースを変更できないのか。高山さんは、次のように説明する。

「つみたてNISAで販売している投資信託は、S&P500を含め、ほとんどは分配金が出ない商品なんです。今後も絶対に出ないとは言い切れませんが、基本的には分配金が出ないスタンスなので、分配金の設定が変えられないとう理由で無理に売却する必要はないかもしれません。2024年からNISA制度も変わりますしね」

NISA制度が変わる、ということについては次回取り上げたい。

(文=武松佑季/フリーライター、監修/高山一惠)

監修:高山一惠/(株)Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー、CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー1級

慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立し、10年間取締役を務めた後、2015年より現職へ。女性向けメディア『FP Cafe』『Mocha』の事業に注力。全国で講演活動・執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。

<主な著書>
『はじめてのお金の基本』(成美堂出版)
『はじめての資産運用』(宝島社)
『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂)
『税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)

提供元・Business Journal

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?