文京区立森鴎外記念館が、4月8日(土)から7月9日(日)までの期間、春の特別展「鴎外の食」を開催。同展覧会では、日本の文学史において多大な功績を残した森鴎外の「食体験」に迫る。
森鴎外の食を通し、人物像を知れる春の特別展
明治・大正期を生きた文豪・森鴎外(1862〜1922)。
東京都・文京区にある森鴎外記念館の春の特別展は、近代化によって食文化が次第に変わっていく時代に、鴎外がどのような食生活を送っていたのかに迫る。
鴎外は、食への強いこだわりこそなかったが、医学者として食を重んじたのはもちろんのこと、知的探求心から食文化に関心を寄せていた。
食を通して鴎外を見つめると、家族を大事にする姿、質素な暮らしを好む性格、宴席に垣間見える幅広い人物交流、官吏として出席した御陪食、自身が訪れた料理店を舞台にした作品など、その人柄や嗜好、業績まで横断的に見渡すことができる。
春の特別展では、「第一章 森家の食卓」「第二章 鴎外の外食」の2つに分かれた構成となっており、鴎外の「食」に関する言及を、鴎外の日記や書簡、作品、家族の回想などから紹介する。
食生活は、時代や地域、環境、個人の好みによって異なるが、今も昔も私たちにとって欠かせないものだ。遠い存在に思える鴎外だが、「食」を通して身近に感じられるかもしれない。
春の特別展「鴎外の食」
会期:4月8日(土)~7月9日(日)
休館日:4月25日(火)5月22日(月)5月23日(火)6月26日(月)6月27日(火)
開館時間:10時~18時(最終入館17時30分)
会場:文京区立森鴎外記念館 展示室1・2
所在地:東京都文京区千駄木1-23-4
観覧料:600円(20名以上の団体480円)
(IKKI)