【回答】フィットネス総合研究所上席研究員 八角卓克 監修:岡田隆(日本体育大学体育学部教授)
筋肉痛自体は解明されてはいませんが、筋肥大と筋肉痛は関係がありません。
筋肉痛とは、激しい運動直後に身体のあちこちが痛むもの。一般的なのは遅発性筋痛。24~48時間後に発生します。しかし、いまだにあまり解明されていません。特に伸張性収縮、つまり重りを下ろす動作の繰り返しによって、微細な損傷が発生し、それが回復されている過程に伴い炎症反応が起きるのが筋肉痛であると考えられています。
また、炎症だけではなく、筋小胞体からの継続的なカルシウムイオン放出や分解酵素の活性化、筋細胞の膜が破壊されて痛みを起こすこともあります。あとは神経的な要因も考えられてもいますが、完全には解明されていません。
ただし、筋肥大と筋肉痛は関係ありません。ダメージや疲労のサインではありますが、筋肉痛がないから筋肉が強化されていないわけではありません。伸張性収縮には繰り返し効果もあり、慣れてくると痛みも感じにくくなるので、痛くないから成長していないというわけではないので、誤解のないように。
八角卓克(はっかく・たかよし)
1991年11月15日生まれ、千葉県出身。日本体育大学大学院体育科学研究科博士前期課程健康科学・スポーツ医科学系修了(体育科学)、柔道整復師、健康運動指導士、JSPO-AT、NSCA-CSCSなど数々の資格を有する。株式会社LIFEBUILDINGフィットネス総合研究所上席研究員、日本健康医療専門学校などで講師を務める。
岡田 隆(おかだ・たかし)
1980年1月6日生まれ、愛知県出身。日本体育大学体育学部教授。日本体育大学体育学部卒業、日本体育大学大学院体育科学研究科修了(体育科学修士)、東京大学大学院総合文化研究科単位取得満期退学。ボディビルダーとして活動しつつトレーニングを指導。自身がプロデュースするジム「STUDIO BAZOOKA」、ボディケアスタジオ「ACTIVE RESET」を運営。
取材:飯塚さき 撮影:中島康介
提供元・FITNESS LOVE
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