ここ最近、時計市場でも熱い注目を集めているのが、独立時計師によるプロダクトだ。大手の時計メーカーとは一線を画す自由度の高い発想と、ディテールの細やかさは多くの時計ファンが認めるところで、製造本数の少なさゆえ発売と同時にレア化してしまうモデルも少なくない。
スイスに本部を置く国際組織、独立時計師アカデミー(AHCI)は、伝統的な時計製造を守る団体として世界に広く認知されている。会員は時計製作における優れた技能を有し、厳格な基準を満たす必要があり、2023年現在では正会員35名、会員候補4名が加盟。日本からは浅岡肇氏、菊野昌宏氏、牧原大造氏が加盟している。
時計業界で最も権威ある賞レース“ジュネーブ・ウオッチメイキング・グランプリ(GPHG)”において、独立時計師アカデミー会員のグランプリ受賞回数は合計27に及び、組織としても2010年に審査員特別賞に選ばれている。近年ではジョージ・ダニエルズ氏、フィリップ・デュフォー氏、フランソワ・ポール・ジュルヌ氏、ヴィアネイ・ハルター氏を筆頭に、会員が製作した時計は世界的オークションで高く評価をされ、その価格も非常に高騰していることはよく知られるところだ。

その独立時計師アカデミーが、2023年3月27日(月)から、スイス・ジュネーブにて新作展示会“マスターズ オブ オロロジー”を開催する。アカデミー会員20名の新作が一堂に会し、時計師本人と直接会話することもできる。時計業界関係者のみならず個人も入場が可能で、見たり触れたりすることが難しい独立時計師の作品を一度に体験できる貴重な機会だ。入場は無料だが事前予約が必要。また本イベントに先駆け、独立時計師アカデミーのSNSではアカデミー会員の新作が順次公開されることもアナウンスされている。詳細はウェブサイトを確認されたい。

出展予定
<会員>スヴェン アンデルセン、浅岡肇、ルドヴィック バウワー、シリル ブリヴェ ノード、ヴィンセント カラブレーゼ、ダヴィッド カンドー、コンスタンチン チャイキン、ミキ エレタ、ヴィアネイ ハルター、ステファン クドケ、ベルナルド レデラー、セバスティアン ネーシュケ、ラウル パジェス、アントワーヌ プレジウソ、アレッサンドロ リゴット、フローリアン シュルンプ、ルデック セリン、カリ ヴティライネン、リン ヨン ファ、タン ゼファー
<会員候補>
アントン スハノフ、シルヴァン ピノー、マキアル フルスマン
<志願者>
ショーナ テーヌ
提供元・Watch LIFE NEWS
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