アルゼンチンの国境審査
アルゼンチンの入国検査は、チリ側と違って特に厳しくないように見受けられますが、いつもなぜか時間がかかります。

今回は滞在先・滞在期間・メールアドレスを聞かれたくらいでしたが、ずいぶん待ちました。今回は、荷物検査は何もありませんでしたが、念入りにあるときもあります。
アルゼンチンに入国の際に注意が必要なのは、販売物品を持っていないかです。アルゼンチンは自国の工業製品などを守るために、外国から商品を持ち込むと多額の税金を取られることがあります。デジタル物品など、パッケージに入っている真新しいものを持っていると、旅行者でも販売用だと誤解されることがあるので、注意が必要です。
無事にアルゼンチン入国を果たすと、目的地のサンカルロス・デ・バリロチェまで、絶景が続きます。

きれいな木々と真っ青な湖・尖ったかっこいい峰々の風景を楽しみながら、

1時間半ほどの快適なドライブで、北部パタゴニアの有名観光地、サンカルロス・デ・バリロチェに到着です。

この街は南米のスイスと呼ばれ、夏は山と湖の絶景、アウトドアスポーツ全般、冬はスキーが楽しめ特にブラジルから観光客が大勢来るそうです。
チリとアルゼンチンの違い
チリからアルゼンチンに行くたびに、お隣でも国境を越えればこうも違うのか、と驚くことがあります。
一つは話し方。チリもアルゼンチンも公用語はスペイン語ですが、アルゼンチンの人は歌うように話すのですぐわかります。またよく使う「私」という単語のYo。チリでは「ジョ」と発音しますが、アルゼンチンでは「ショ」、「君」という単語はチリでは「tu」ですが、アルゼンチンでは「vos」なので、仮に歌うような話し方でなくてもすぐにわかります。
人々の習慣の違いとして真っ先に思いつくのは、アルゼンチンではマテ茶を多飲すること。国境事務所のそれぞれの係員のテーブルの上にはマテのコップが置いてあり、マテを飲みながら仕事をしていることがうかがわれます。チリでは机の上にお茶を飲むためのカップが置いてあることはあまりありません。そして、チリ人は一概に言えば、真面目で勤勉ですが、アルゼンチンでは人々はリラックスしていておしゃべりも多い印象。(そのせいか国境審査も時間がかかります。)
国境のインフラは、チリの方が整っています。道路やデジタル化はチリの方が整備されており、自家用車で通過する人用のチェックの紙もカラー印刷でチリの方が立派です。


面白さ・異文化さでいえば、アルゼンチンに一票。驚くべきはインフレです。
この記事にもありましたが、アルゼンチンに行くたびに驚くのがインフレの度合い。まったく同じ品物が、20倍の値段で売られているとか、日本では全く考えられないようなことが起こっている国なので、人々のメンタルも日本人とかなり違い、大らかで強い感じがします。
アルゼンチン人の友達たちを観察していると一般的に話すことや集まることが大好きで、工夫や発明が好きという感じがします。広い国土と資源を持つアルゼンチンに比べると、チリは長いけど狭く、村社会的。人々はやや繊細で日本人に似ていると思うこともよくあります。
せっかく南米大陸の南の方まで足をのばすなら、ぜひチリとアルゼンチン両方体験してみてください。
文・写真・IZUKAWAUSO/提供元・たびこふれ
【関連記事】
・避暑地アッター湖で、クリムトセンターと「クリムトの庭園」を訪ねる
・ベルリン郊外に残るベルリンの壁跡地でハイキングやサイクリングを楽しむ
・高速列車「あずま」で東海岸を行く、ロンドンーエディンバラ間鉄道の旅
・【北海道】異国情緒溢れる街・小樽に行ったら、たくさんの笑顔に溢れていた。
・ハワイ・ハレイワタウンでランチをするなら?食べたい内容別のおすすめ5店を紹介