本州でトラウトゲームの数少ない自然のフィールドの1つ、神奈川県箱根町「芦ノ湖」。2023年は3月1日にルアーフライ限定特別解禁、翌2日に一般解禁となり、12月14日までが漁期となる。今回は芦ノ湖の攻略ポイントを紹介しよう。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説

2023年の芦ノ湖解禁日

本州でトラウトゲームの数少ない自然のフィールドの1つが、神奈川県箱根町にある芦ノ湖だ。2カ月半の禁漁期を経て、間もなく解禁を迎える。3月1日にルアーフライ限定特別解禁、翌2日に一般解禁となり、12月14日までが漁期となる。

芦ノ湖は、湖全体が釣りのポイント。その日そのときで釣れるポイントが変わるので、みずから探し出すしかない。解禁当初は水温の上がりやすいワンド奥の浅場、ゴールデンウイーク以降は水の通った場所など、魚の気持ちになって考えてみれば、どこがいいかわかってくる。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説初期は放流物の大型ニジマスを狙う(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

時期ごとの狙える魚

ニジマスとブラウン、イワナは成魚放流が行なわれているので、初期はこれらを狙う。水温が上がってくる4月中旬以降は、稚魚放流されて数年が経ったサクラマスやコーホサーモンがいい。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説体高のあるオスのサクラマス(提供:週刊つりニュース関東版APC)

6月から9月にかけては、ヒメマスをヒメトロと呼ばれるトローリングで狙う。国内淡水魚のなかでもっとも美味しい魚とされ、専門的に狙う釣り人も多い。超デッドスローで流していくため、ローボートでもトローリング可能だ。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説婚姻色の出たヒメマス(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

芦ノ湖のポイント

続いてポイントごとの特徴を解説していこう。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説芦ノ湖ポイント図(提供:週刊つりニュース関東版APC)

箱根湾

漁協事務所があり、同湖唯一のインレットである明神川が流入している。南岸から白浜、トリカブト、三ツ石、関所下、コベリの鼻、大島とポイントが続く。白浜は遠浅でウエーディング可能なポイント。

トリカブトは急深なポイントで大型のブラウンやイワナの実績が高い。三ツ石は遠浅で隠れ岩が点在。コベリの鼻は遠浅で航路に近いため水通しがよく、回遊魚のルートになっている。大島は唯一の沖根で、カケアガリにはブラウンやイワナが着いている。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説大島から湖尻方面を望む(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

元箱根湾

左回りに吉原窪、弁天の鼻、箱根神社下、成蹊、庭石、山の神。富士下ろしが吹くと、吉原窪に放流魚が溜まる。弁天の鼻は大岩が多い急深のカケアガリで、居着きブラウンのポイント。

神社下は遠浅で岩が点在するポイントで、昨年の最大魚はここで釣り上げられている。成蹊は遠浅が広範囲に広がるポイントで、ウエーディングのフライマンが多い。

庭石は養魚場に近く、遠浅で水通しがよく、サクラマスやヒメマスの好ポイントだ。山の神は龍宮殿下とも呼ばれ、回遊ルートにあるため回遊待ちするのもいい。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説元箱根湾・吉原窪から箱根神社方面を望む(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

東岸

早朝以外は日当たりがよく、水温が上がりやすいため、初期に魚の活性が高い。南から箱根園、和田の角、仏ヶ崎、都嶋の鼻、釜ヶ淵、防ヶ沢。箱根園はワカサギの1級ポイントで、群れに着いている魚を狙う。

和田の角から仏ヶ崎にかけては急深で倒木や隠れ根が多く、その1つ1つに魚が着いている。都嶋の鼻沖は回遊ルートの1つで、サクラマスやコーホの好ポイント。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説銀白色に輝くコーホサーモン(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

釜ヶ淵には九頭龍神社があり、近年の釣り大会では毎年入賞者を輩出。トラウト釣りの超1級ポイントとなっている。防ヶ沢は、遠浅で底が変化に富んでおり魚が溜まりやすい。

湖尻湾

左回りに神宮、桃源台、キャンプ場前、早川水門、七里ヶ浜、深良水門、亀ヶ崎。神宮は急深で倒木が多く、バスやブラウンが着いている。桃源台はボート店が並ぶ釣り場で、桟橋からすぐの場所で好釣果。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説湖尻湾・神宮から桃源台港を望む(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

キャンプ場前は遠浅でウエーディング可能なポイントで、岸から15mほどにあるカケアガリが回遊ルートになっている。早川水門は昨年、昨年と一番人気のポイントで、数・型ともによく釣れた。七里ヶ浜は、遠浅の砂浜で、トラウトも釣れるがウグイも多い。

深良水門から放水が行なわれるため、ブラックバスもよく釣れる。亀ヶ崎は沖へ根が張り出しており、その両側はカケアガリになっていて魚が着いている。

芦ノ湖トラウト釣りポイント紹介 5つのエリアごとに釣れる魚種も解説湖尻湾・七里ヶ浜から早川水門を望む(提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)

西岸

終年禁漁区があり、3~5月はエサ釣りが禁止されている。急深な場所が多く、ボート店から距離があるためエンジン船中心の釣り場。北から小杉の鼻、立岩、禁漁区を挟んで、百巻の鼻、ムジナの窪、箒ヶ鼻。

小杉の鼻は対岸との幅がもっとも狭いポイントで、回遊待ちにはいい場所の1つだ。立岩は禁漁区の北側の岬で、盛期に大型がよく出る。百巻の鼻は禁漁区南端の岬で、急深な岩場で禁漁区に出入りする大型魚が釣れる。

ヒメマスは、この百巻の鼻から白浜にかけてがいい。ムジナの窪は小さなワンドだが、風が吹くときに魚が溜まる。箒ヶ鼻は西岸でもっとも平坦な地形だが、根が沖に張り出しており、その周辺には魚が着いている。

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<週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
芦ノ湖
この記事は『週刊つりニュース関東版』2023年2月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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