第4位:石原広教(湘南ベルマーレ)

第3節では川崎フロンターレとの神奈川ダービーに挑んだ、湘南ベルマーレ。試合を通して川崎にあまり決定機を作らせず、結果的には1-1であるものの自分たちのペースで戦うことに成功した。全選手が力の限り戦ったことで得られた結果だが、なかでも重要な役割を担ったのが右ウイングバックでプレーしたDF石原広教だ。

同試合、川崎の左ウイングでJ1で1、2を争う突破力があるFWマルシーニョを向こうに回し、ほぼ試合から消すことに成功した石原。さらに上下動と球際の厳しさで、同サイド全体の攻防で上回っていた。センターバックの一角に入ることもあるユーティリティプレーヤーではあるものの、やはり最適解はウイングバックであることを示した試合だった。

ヴィッセル神戸 DF酒井高徳 写真:Getty Images

3位:酒井高徳(ヴィッセル神戸)

前節は出場機会のなかったヴィッセル神戸の元日本代表DF酒井高徳が、今第3節ではサイドでの仕事だけでなく複数得点を奪ってみせた。対面する相手ガンバ大阪の選手は、成長著しいFW山見大登や元日本代表のFW鈴木武蔵らであったが、酒井は常に冷静に対応し同サイドから作られた形は最小限にとどめた。

また、この試合で目立ったのは、守備面以上に攻撃面だった酒井。回数がさほど多いわけでなく、機を見た攻撃参加から後半2分にはミドルシュートで、後半28分には右から深くえぐってGKとの1対1を制し、2得点を挙げている。関西のダービーマッチで、歴史に残る4-0の完勝劇の主役となった。


京都サンガ DF白井康介 写真:Getty Images

2位:白井康介(京都サンガ)

第3節で、FC東京を相手に2-0の結果で今季初勝利を挙げた京都サンガ。2年連続のJ1残留を達成するために、攻守両面で欠かせない存在が右サイドバックのDF白井康介だ。上下動を繰り返す推進力、なかでもスプリントを繰り返す力はJ1随一である。

第3節ではJ1全体でトップのスプリント回数29回を記録した白井。粘り強い守備をしつつオーバーラップから局面を打開してクロスを供給した。なお、第2節では42回という驚愕の数字を残し、ここまでのJ1でトップの記録となっている。膠着した試合展開を良い意味で壊せる選手で、前線に入る選手がある程度固定されるとさらに向上する可能性がある。


ヴィッセル神戸 MF齊藤未月 写真:Getty Images