イタンジ株式会社について

イタンジは不動産領域に特化したSaaS等を提供している設立10年目の企業です。

賃貸不動産を借りる一連の流れ(内見の予約、入居申込、賃貸借契約の締結)を電子化する賃貸管理会社・仲介会社向けSaaSサービス群「ITANDI BB+」や、リアルタイム不動産業者間サイト「ITANDI BB」などを提供しています。

リアルタイム不動産業者間サイト「ITANDI BB」は月間約560万PVほどのサイトに成長しており、主力事業である賃貸管理会社・仲介会社向けSaaSサービス「ITANDI BB+」は、ARR(※1)前年比+70%と成長中。

「ITANDI BB+」の1アプリケーションで賃貸入居申込を電子化するサービス「申込受付くん」は入居申込サービス利用数 2年連続No.1のサービスで、年間約63万件の入居申込に利用(※2)されています。

(※1) ARR:Annual Recurring Revenue(年間経常収益)。各四半期末の⽉末MRRに12を乗じて算出。MRRには、月額利用料金、従量課金、付帯事業の収益を含む。ITANDI BB+の2021年10⽉時点と2022年10⽉時点でのARRを⽐較
(※2) 対象期間:2021年4月1日~2022年3月31日。No.1調査委託先:TPCマーケティングリサーチ株式会社(所在地:大阪府大阪市、代表取締役社長:松本 竜馬)

サービススタート、モノリス時代

「ITANDI BB+」のアプリケーション数は、現在10個ほどまで拡大しました。一番最初のアプリケーションは物件確認自動音声サービス「ぶっかくん」でした。「ぶっかくん」は、不動産業者間での物件確認電話に自動音声で応答することで業務効率化を図れるサービスです。

この時点では当然ですが、モノリスになります。

「ぶっかくん」の導入件数が増加し、次のサービスとしてリリースしたのは、賃貸不動産の内見予約をWebで完結できるようにした「内見予約くん」です。

「内見予約くん」の開発タイミングでもまだ、モノリスでした。

この時点ではサービスが大きく成長できるものなのか分からず、アーキテクチャ設計やインフラの管理コストなどアプリケーション分割にかける工数よりも開発スピードをとるという判断がなされたからです。

3つ目のサービスリリース、Appsへの分割

その後、「内見予約くん」の導入も拡大したため、3つ目のサービスとして現在の主力サービスである賃貸不動産の入居申込システム「申込受付くん」をリリースすることになりました。

このときに初めてコードベースを分割しました。元GitHubCTOの表現を借りれば Monolith > Apps への移行になります。

この決定の背景としては「申込受付くん」は、これまでのサービスよりも複雑度が高くコードベースが大きくなりそうなこと、また、「申込受付くん」に連携するサービス領域の開発が予定されていた(賃貸借契約を電子化する「電子契約くん」など)ことなどが挙げられます。

出典:https://twitter.com/jasoncwarner/status/1592227287532904448

ステージは重要です。5-50人規模の会社であれば、モノリス一択です。信じてください。

上記のようにGitHubの元CTOは開発メンバーの人数でフェーズを切っているようです。

冒頭でも触れましたが、SaaS企業はLTVを最大化するためアップセル・クロスセルを重ねる必要があり、ほとんどのケースでマルチアプリケーション化するため、いずれはAppsへの分割を検討すると思います。

ですので、SaaSにおいてはいわゆるPMF(サービスが市場に受け入れられる状態)を迎えるまではモノリスでいくのがよいと思います。そしてPMFが見えてきたらAppsへの移行を検討していきます。私たちにとってはこの「申込受付くん」がまさにそのタイミングでした。