システムエンジニアの「ジム」さん(24)がトレーニングを始めたのは今から2年前、新入社員として入社した会社の研修がきっかけだった。身長166cmに対して体重は47kg、体脂肪率が8%で自分の見た目に自信のなかったジムさんは、研修で「人の印象は見た目が大半」という言葉を聞いてショックを受けた。すぐにトレーニングジムに通い1年間、地道にトレーニングをした結果、身体は憧れのムキムキキャラクターに近づいてきた。そんなジムさんのビフォーアフターを紹介する。
「新入社員として入社した会社の新人研修で『人の印象は見た目が大半です』と聞いた後に、トイレの鏡で自分の姿を見たらガリガリで衝撃を受けました。アニメやゲームが好きで、その影響でもともと筋肉のある身体には憧れがありました。すぐにジムに体験に行き、体験担当のトレーナーさんに『ぼくは今はガリガリですが、いずれ範馬刃牙のビスケット・オリバみたいになりたいです』と言って筋トレ生活が始まりました」
中学では剣道部、高校から大学まではテニスをやっていた。社会人になりシステムエンジニアとして働き始めたジムさんは、食事のタイミングは不規則でお腹が空いたらコンビニ飯で済ませていた。トレーニング開始時(2021年4月27日)の体型は、身長166cmに対して体重47.4kg、体脂肪率は8%だった。 身体を大きくするためにお米や肉、魚をたくさん食べることを意識し、ジムには週2回、1日1時間程度通い始め、基本的なマシンを使いながら見よう見まねでBIG3をフリーウエイトを使って鍛えていったという。
「1カ月目は週2回、1日1時間で全身を1回のトレーニングでまんべんなく鍛える全身法を行いました。2カ月目は週4回、上半身の日と下半身の日の2分割に分けて1日2時間に増やしました。3カ月目から週6回ジムに行くようになり、3分割で胸と背中の日、肩と腕の日、脚の日に分け、半年くらいから4分割(脚の日、胸と肩の日、背中の日、腕の日)で行うようになりました)。最初から全部できると思わず、少しずつできることを増やしていくのが大切だと思います」
慣れてきたらトレーニング頻度や時間を増やし、部位ごとに細かく丁寧にトレーニングを行った。そして、トレーニングを始めてぴったり1年後(2022年4月27日)には体重66.3kg、体脂肪率は14.3%と、体重を約19kg増やすことに成功した。
「月1回の体組成測定も1年間続けました。また、見返したときに身体の変化が分かるように身体の写真をたくさん撮るようにしていました。初めはトレーニングが下手くそだと自覚していたので回数を重ねて慣れていくようにしました。また、YouTubeやインスタなどを見ていろいろなトレーニング方法を試しました。最終的には基本種目(BIG3など)ばかりが残りました」
コツコツとトレーニングを続けていく中で、少しずつ数字や見た目にも変化が表れてきたが、毎週、決められたルーティンを1年間続ける中でもちろん辛いこともあったが、時には「妥協すること」を認めることも大切だと気づいたという。
「職業柄、時期によっては残業が多くて、トレーニング時間の確保が難しいこともありましたが、短時間でもジムに行き、できる最大限をやるようにしました。しかし、調子が悪いときは100点じゃなくて平均点を狙いにいくようなトレーニングをして、妥協も認めました。そして、挙上重量には一喜一憂しないようにしています。重量が伸びたとしてもフォームに再現性があったかどうかを重視していて、同じテンポだったか、軌道やフォームが正しかったかが大切だと思うからです」
現在もトレーニングを継続中のジムさん。体重は71.5kgと、昨年からさらに大きくなっている。 「現在もこれまで通り丁寧なトレーニングを心がけていて、マシンも大切に扱っています。筋トレ開始時から体重が25kg増えて最近はあまり増えなくなってきたので、今まで以上にたくさん食べるようになりました」
見た目に自信のなかったジムさんはトレーニングを続けたことで、身体も健康的に、そして気持ちも明るくなったと話す。入社当時に聞いた『人は見た目が大半』という言葉で、ここまでの努力を続けられたのは素晴らしい。 「第一印象は変わったと思います。少なくとも不健康そうには見えなくなったはずです。トレーニングを始めてから心の面でも変化しました。ストレス耐性が上がったのか、小さなことを気にしなくなり、発表など人前でも物怖じしなくなりました。また、変化を褒められることが増えて、近くで見守ってくれる方々のありがたみを感じることができ、日常の些細なことにも感謝できるようになりました。体重が40kg台だった頃には考えられませんが、今ではボディビルダーになることを夢見てトレーニングに励んでいます。同じように身体が細くて、自分を変えたいと思い立った方の一助になれば幸いです」
取材:FITNESSLOVE編集部