古橋亨梧 写真:Getty Images

 日本代表FW古橋亨梧はセルティック加入当初の2021年8月、宿敵レンジャーズのサポーターから人種差別被害に遭っているが、先月26日のスコティッシュリーグカップ決勝・レンジャーズ戦で再び侮辱行為を受けている。

 古橋亨梧はレンジャーズ戦で2ゴールをあげるなど、絶対的ストライカーとして活躍。自らのゴールでセルティックを優勝に導いているが、レンジャーズを応援している一部ファンから同選手に差別的発言があったという。

 現地コラムニストであるグレーム・マクガリー氏は2日、英紙『ヘラルド』にその一部始終を告白。「記者席のすぐ後ろにあるレンジャーズのホスピタリティ席から、セルティックの日本人選手に対する人種差別的な罵声や、スコットランドの教育制度に対する非難が聞こえてきた」

 「ある紳士がレンジャーズの選手たちに『あのちっぽけな奴をワイヤーをかけろ』と叫んでいたんだ。何から話していいか分からないほどだったが、彼の周りの人々はゲラゲラと笑うだけだった。おそらくボールを持っていた古橋亨梧のことを指していたのだろう」と寄稿している。

 また『ヘラルド』は「レンジャーズサポーターによる古橋亨梧への差別攻撃は、今回に限ったことではない」とした上で、今回のマクガリー氏の証言をうけて「レンジャーズやスコットランドサッカー協会は人物を特定して、スコットランドの公式戦から生涯追放する必要がある」

 「公共の場であのようなことを叫ぶことが許されると考えるのは、社会の醜い反映である。サッカーレベルで彼を嫌うのは構わないが、自分がいかに人種差別主義者であるかを示すのは信じられないことである」と綴っている。

 なお古橋享梧を巡る問題については、昨年8月にレンジャーズサポーターが同選手に対する人種差別のチャントを歌ったほか、アジア人を差別するジェスチャーを披露。当該人物4名にはスコットランド公式戦の無期限入場禁止処分が科されている。