2月20日、衛星データを活用した土地評価エンジンを開発している天地人が、過酷な月面環境でも栽培できる「月面アスパラガス」の栽培方法の探究を進めていることを発表しました。
月面アスパラガスの栽培を通じて得られた知見を地球の農業に応用することで、現在の農業が抱える課題解決に貢献したい考えです。
これまでも天地人は、米の卸売で国内大手の神明と、スマート水田サービス「paditch(パディッチ)」を提供する農業ITベンチャー笑農和と協業し、「宇宙ビッグデータ米」の栽培を行ってきました。天地人は土地評価エンジン「天地人コンパス」を活用し、神明の独自品種の栽培最適地を日本全国から探し、山形県鶴岡市での栽培を決定したといいます。

今回発表された月面アスパラガスは、宇宙飛行士が宇宙に近い環境に段階的に移行して訓練するのと同様に、月面での栽培を最終目標として、段階的に研究開発が進められています。
Phase1:通常の畑で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase2:耕作放棄地で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase3:過酷な環境もしくは限られた資源で美味しいアスパラガスを栽培する
Phase4:月面で美味しいアスパラガスを栽培する
2022年はPhase1として、栽培適地でアスパラガスの栽培が行われました。2023年3月から収穫が始まり、5月末までの収穫を予定しているということです。
提供元・宙畑
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