独日刊紙ZeitOnlineから定期的にニュース版が届く。週末には過去1週間の「グッドニュース」集が配送される。戦争、地震、事故といった暗いニュースが多い中、同紙編集局は読者にグッドニュースだけを選択して送ってくる。暗いニュースは新聞やインターネット上に迅速に報道されるが、グッドニュースは案外忘れられたりして読者の手に届かない場合があるからだ。

地震の被災地カフラマンマラシュを見舞うエルドアン大統領(2023年2月8日、トルコ大統領府公式サイトから)

トルコの被災地(バチカンニュース公式サイトから、2023年2月25日、写真・イタリア通信)

ただし、グッドニュースといっても同紙編集部が選択するから、完全に純粋にいいニュースかというとそうとは言えない。例えば、25日に配信されたトップ記事は「カーディフの政府(ウェールズ首都)は、環境への懸念から、新しい橋や道路の建設を保留決定」だった。環境保護に貢献しているということからグッドニュースのトップを飾ったわけだ。2位は「1週間4日勤務」は機能する、という英国の調査報告記事だ。そして3番目は「韓国の裁判所が初めて同性カップルの権利を認めた」という記事が入っていた。LGBT支持者にとってはグッドニュースだが、そうではない保守的な読者にとっては「韓国よ、お前もか」といった感がするだろう。いずれにしても、100人全員が全て「グッドニュース」と感じるニュースは残念ながらそう多くはないだろう。