小さいルアーで連発
お昼が近づいてきた頃、水温の上昇に伴ってユスリカのハッチが増えてきた。そしてニジマスたちが頻繁にライズする。ライズする魚は大型ばかりなのでその迫力はすごい。この状況なら中層を小さめのルアーで狙えば釣れそうな気がして、ルアーをマイティーペッパー35spにチェンジ。
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すると12時前に65cm、13時前に62cmと2匹を追加することに成功。いい調子だ。ところがその後は不調。
風が強く吹いて小さいルアーを使いにくいということもあるが、お昼前から釣り人が次々にやって来て、魚がスレきってしまったのも原因だろう。ルアーやフライを見慣れてしまった魚はなかなか食ってくれない。そして多くの釣り人は釣果を上げられずに帰っていった。
フェザージグで63cm追加
夕マヅメになると釣り人の数は減り、ついには対岸に1人、こちら側には私だけの2人に。ライズは続いている。さっきまで私の下流で釣っていたルアーマンの立ち位置からなら5mも投げればライズに届く。すぐに移動だ。
ライズを狙ってみる。ライズしている奴に食わせるためにチョイスしたのは小型のフェザージグ。ここからなら届く。そして結果はすぐに出た。フワフワフワっと誘った後のフォールでラインが跳ねた!よしっと合わせてフッキング成功。
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しかしここからがたいへん。食わせることだけを考えて選んだフェザージグは掛かり優先の細軸フック。無理をすればフックが折れたり伸びたりする可能性が高い。その心配をしながらのやり取り。時間から考えてこの日最後の魚。どうしても獲りたい。魚がダッシュするたびに冷や冷やしながらこらえ、ついにキャッチ。63cm。やったー!
最終釣果と今後の展望
この日の釣果は54~65cmまでの立派なニジマスばかりを5匹。大事なルアーをいくつかロストしながら苦労してがんばった甲斐があった。しかしいつもこんなにうまくいくとは限らない。次回の釣行に備えまたしっかりと準備をしておこう。
天竜川で好釣果をあげるにはボトムから少し上をスローに引けるルアーを使用することが一番大事だ。ただしそれは言うほど簡単ではない。水深はポイントによって違うし、底には岩がゴロゴロしていて、その間にルアーが挟まってしまうこともよくある。
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またフックは、できれば太軸の物に交換しておきたい。60cmオーバーのニジマスのダッシュで一瞬にしてフックを折られたり伸ばされたりすることもある。細軸のフックを使う場合は、ドラグ調整をしっかりとし、丁寧なやり取りをするしかないが、うまくいくとは限らない。準備はしっかりしておこう。
天竜川ルアーフライ専用区は、3月になるとエサ釣りもできるようになり、キープが可能になるため、あっという間に魚が抜かれてしまう。ルアー・フライで楽しみたい方は2月中に出かけることをおすすめする。大物があなたを待っている。
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<杉本敏隆/TSURINEWSライター>
天竜川漁協