空港に求められる大局的見地
福岡空港が着陸を許可するという柔軟な対応をしていれば、今回のような事態は避けられたわけだが、航空経営研究所主席研究員で桜美林大学客員教授の橋本安男氏はいう。
「フライトプランでは21時56分に到着予定となっており、実際に22時より前に福岡空港の上空には到着していたので、JALが当該機を羽田から離陸させたことは概ね妥当な判断といえる。羽田をほぼ同時刻に離陸した333便と335便は22時を過ぎても福岡空港から正当な理由があるとして着陸しており、331便の着陸が許されなかったのは、やや杓子定規のように感じる。
空港側にも周辺住民への配慮やルール順守の徹底を求められているという事情があるのは理解できるが、出発準備の遅れは航空会社内の事情だと判断されて着陸が許可されなかったのだとしたら、大局的見地が欠如しているのではないかという印象を受ける。結果的に無駄に燃料が消費され、無駄な二酸化炭素を発生させ、乗客に加え関西空港、羽田空港に大きな混乱と負荷を強いることになったことを考えれば、将来に向けてもう少し柔軟な対応をとれるようルールを見直すべきではないか。他の空港も今回の事例を他山の石にすべきと思う」
(文=Business Journal編集部、橋本安男/航空経営研究所主席研究員、桜美林大学客員教授)
提供元・Business Journal
【関連記事】
・初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
・地元住民も疑問…西八王子、本当に住みやすい街1位の謎 家賃も葛飾区と同程度
・有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
・現役東大生に聞いた「受験直前の過ごし方」…勉強法、体調管理、メンタル管理
・積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?