適性のない仕事をするな

どれだけ優秀な経歴で仕事ができる人でも、内容が違えばポンコツになる。人間は万能ではない。それを思い知ったエピソードがある。

自分が過去に正社員になった時、ほぼ同じ時期に執行役員の立場で入社した人物がいた。入社後に現場を知れということで、自動販売機にジュースを補充したり、空き缶を回収する仕事に同行する期間が2日間あった。

執行役員待遇で採用された人物は、この現場の作業がとにかく段取りや動きが悪く、一緒に同行した現場スタッフから「高学歴高キャリアの人も使えないんですね」みたいに陰口を言われていた。今考えると経営層と現場の仕事では適性が違うので仕方がないのだが、ビジネスエリートでも配属を間違えるとあっという間にポンコツになってしまうのだ。

上述した通り、自分は徹底的にチームワークが苦手だ。仕事内容に関わらず、上司や部下、同僚に囲まれるといきなり仕事ができなくなってしまう。適性がない空間でどれだけ努力をしてもムダでしかない。仕事をすればその期間はキャリアにはなるが、大した実績を残せずせっかくの経験値もあまり蓄積しないので適性がないと分かったら即座に撤退する方がいい。合わない仕事をやり続けるのは人生の地獄である。

昨今、日本全体で見るとどこの人手不足が深刻化している。労働生産性も低く、大きな社会問題だ。これを解決する方法はもっと労働市場が流動的になり、適材適所がスムーズに促進されるようになることで改善できるだろう。その第一歩は「仕事は自分が得意なことをやりなさい」という理解だと思っている。

■最新刊絶賛発売中!

[黒坂 岳央]のスキマ時間・1万円で始められる リスクをとらない起業術 (大和出版)

■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

■YouTube動画で英語学習ノウハウを配信中!