長野県茅野市にある温泉宿「親湯温泉」が、2月1日(水)に貸切露天風呂をリニューアルした。
創業100年を迎える老舗でありながら毎年リニューアル・イベントを実施し、進化を続けている同旅館。宿の沿革と貸切露天風呂を紹介する。
大人のお籠りに利用したい秘境の温泉宿
大正15年創業の蓼科温泉の旅館「蓼科 親湯温泉」。大正・昭和より、伊藤左千夫をはじめ、島木赤彦・斎藤茂吉・高浜虚子など、多くの文人・歌人が訪れ愛されてきた歴史ある宿だ。
「蓼科 親湯温泉」を運営する「親湯温泉」では、2026年に同宿が創業100年を迎えることを記念し、100周年カウントダウンプロジェクトと称し、館内のリニューアルなどのイベントを毎年行なってきた。
今年のプロジェクトの第1弾が、2000年に設けた貸切露天風呂のリニューアルだった。この露天風呂は、宿泊ゲストに30分無料のサービスを行い、好評を得ていた。しかし、設備の老朽化などの理由でリニューアルを施し、2月1日(水)から、再び宿泊客全員に30分無料で提供している。
同露天風呂は、蓼科山の絶景を望む渓谷にあり、季節ごとに新緑・紅葉・雪見などの大自然の絶景が楽しめるのが大きな魅力。貸切りなので、パートナーや仲間たちと気兼ねなく、名湯の湯を楽しめるのがうれしい。
また、「蓼科 親湯温泉」が、多くの文人・歌人・文化人に愛されてきたという背景から、本とともに歩んできた、同宿および蓼科エリアの軌跡を表現する館内リニューアルも始めた。
3万冊の蔵書を有するラウンジ「みすずLounge & Bar」「岩波文庫の回廊」をはじめ、同宿に縁のある10人の文人たちをイメージした客室「蓼科倶楽部」などで、本とともにある寛ぎの滞在が楽しめる。
「蓼科 親湯温泉」には、リニューアルを施した貸切露天風呂の他に、5つの絶景露天風呂、そして露天風呂付の客室もある。さらに、個室レストラン「宴どころ みすゞかり」では、山深い蓼科ならではの山川の幸を堪能する、和風フレンチ「蓼科 山キュイジーヌ」が味わえる。
明治・大正の文人墨客の息吹を感じながら過ごす秘境の宿。忙しい日常から逃れての、心やすらむ大人のお籠りに利用してみたい。
創業大正十五年 蓼科 親湯温泉
所在地:長野県茅野市北山4035
(高野晃彰)