30万円〜50万円前後のいわゆるミドルレンジの腕時計。デザイン、機能、ネームバリューなど、購入を前にして時計を選択するポイントのは様々だが、やはり見逃すことができないのが工業製品としての品質だろう。そして、そんな工業製品としての品質の実感できるのが、質実剛健なお国柄をそのまま反映したような時計が目立つドイツの時計ブランドだ。
近年は時計界の一大勢力として注目を集めており、ジン、ダマスコ 、チュチマ・グラスヒュッテなどに象徴されるミドルレンジブランドから、モリッツ・グロスマンのようなハイエンドブランドまで、幅広い価格帯でブランドの数を増やしている。
ここで注目したミドルレンジのブランドに関しては、堅牢さと機能性を重視した作りが大きな特徴となっており、隣国のスイスに比べると製造コストを抑えて時計を製造することできるため、製品として確かな品質を備えつつ、スイスのメジャーブランドに比べてコストパフォーマンスに優れた時計が多い点も魅力と言えるだろう。
今回は50万円以下の価格帯から、耐久性と機能を兼ね備えた三つのモデルをセレクトしてみた。機械式時計の入門機としてもおすすめできる力作揃いなので、時計好きはもちろんのこと、本格時計の購入を検討している人もぜひチェックしてみて欲しい。
【編集部のおすすめモデル】
SINN(ジン)
104.ST.SA.IG
1960年代にドイツ空軍に制式採用された155をルーツにもつパイロットウオッチコレクションの3針モデル。秒単位の視認性を考慮したドイツ時計らしい機能的な意匠をベースに、光の加減によって色合いが変わるメタリックグリーンダイアル、特殊結合方式で固定されたパイロットベゼルが個性をプラス。日本人でも着けやすい41mmケースに20気圧防水を備え、高度な実用性を確保している。

【問い合わせ先】
ホッタ
TEL.03-5148-2174
【編集部のおすすめモデル】
TUTIMA GLASHÜTTE (チュチマ・グラスヒュッテ)
M2 セブンシーズ S
チタンケース採用のダイバーズウオッチ、M2 セブンシーズに加わったステンレススチール仕様モデル。1984年に開発されたNATOクロノグラフのDNAを感じさせる重厚なフォルム、50気圧防水を継承しつつ、ポリッシュとヘアライン、二つの仕上げを使い分けた丁寧な作り込みによってステンレススチールならではの高級感をプラス。チタンモデルより価格を抑えつつ質感が高められているのもポイントだ。

【問い合わせ先】
トラストゲインジャパン
TEL.03-6810-9305
【編集部のおすすめモデル】
DAMASKO(ダマスコ)
ダイバー300M
ドイツ工業規格(DIN)をクリアした耐磁性、耐震性、防水性を備えるタフネスモデル。歯車ではなく爪で巻き上げるラチェット式を採用した自社製ムーヴメントのほか、特殊なダメストコーティングで強度と耐蝕性を獲得したサブマリンスチール製のケース、水中でも操作可能なリューズ、三つのセラミックボールを使用して耐摩を抑えた特許取得の逆回転式ベゼルなど、随所に革新的な技術が採用されている。

【問い合わせ先】
ブレインズ
TEL:03-3510-7711
文◎船平卓馬(編集部)
提供元・Watch LIFE NEWS
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