広島・尾道の老舗旅館「西山別館」が「Ryokan尾道西山」として4月14日(金)にリニューアルオープンする。コンセプトは“本物の尾道文化を今に伝える宿”。
今は作ることができない伝統的な意匠や素材の数々を「残すもの」「補修するもの」などに分類し、次代につなげるように丁寧に磨きをかけ生まれ変わった、古さと新しさが融合した空間だ。
尾道文化を継承する、知性と品格が備わる旅館
尾道を作ったのは、かつて瀬戸内海を駆け巡った海運業や造船業の豪商たち。そして彼らの安全を祈り守った僧侶たちだった。
「Ryokan尾道西山」では、その末裔たちが訪れたこともある「西山別館」の歴史を次代につなげるために、一流の知性と品格を誇った彼らが愛でた尾道文化を楽しめるサービスを提供する。
また、心ゆくまで楽しめるよう、宿泊料金には館内の飲食などのサービス全てを含んだオール・インクルーシブの料金体系をとる。
尾道文化を感じられる客室
尾道文化の伝統を継承し、今に活かす客室は、6棟の「離れ」8室と、「新館」3室の合計11室。
「離れの客室」は、豪商や皇族が泊まった由緒ある客室。引船でこの地に移築された歴史ある客室にベッドを入れ、水回りを整え、より快適になるように改装した。
「新館の客室」は全室オーシャンビュー。瞑想できる空間を目指し、心を乱すようなものを取り除いて磨き上げ、清々しい客室に仕上げた。
客室ごとにコンセプトを持つ、離れの客室
離れの客室の広さは、51平米から88平米。開放的な眺望窓はもちろん、露天風呂付き客室、海に近く潮騒の響きが感じられる客室など、四季を感じながら滞在できる空間を用意。
和と洋が見事に調和した客室や和モダン、古民家風の寂びた空間など、客室ごとにコンセプトが異なっているため、訪れるたびに新鮮な気持ちで滞在できるだろう。
また、52平米の離れ客室「沖の家」は、かつて皇太子徳仁親王が論文を書き上げるために宿泊されたこともあり、新たに滞在中に本を楽しめるソファ空間をつくった。集中して仕事や創作活動をしたい時などにも良さそうだ。
瀬戸内の食材を使用した記憶に刻まれる料理
「レストラン ようそろ」では、オール・インクルーシブで「記憶に刻まれる料理」を提供する。
「ようそろ」とは海の用語で「宜しく候(よろしく、そうろう)」のこと。「そのままでよい」や「Welcome」などの意味で今も昔も使われている。尾道を築いた海の商人たちに敬意を表し、この名前をつけた。
ここで腕を振るうのはフランス、スイス、カンボジアで“フレンチ料理”の研鑽をつんだ加茂 健(かも たけし)シェフ。瀬戸内の食材はもちろん、かつて「北前船」が北の国からこの地に運んだ昆布など、日本が誇る一級品を贅沢に使い、備前焼や萩焼、漆塗りの器に盛りつける。
飲み物はスタッフが提案するワインや日本酒を。料理とのマリアージュを楽しもう。