レシピサイト運営のクックパッドが発表した2022年12月期の連結業績(国際会計基準)は、売上収益が前期比9.2%減の90億円、営業損益が35億円の赤字(前期は26億円の赤字)、最終損益が34億円の赤字(同23億円の赤字)だった。営業損益、最終損益とも赤字は2期連続。
有料のプレミアムサービス会員が前期末と比較して15万人減少したことで、レシピサービス会員売上は、7.7%減の64億円となった。食品・飲料メーカーの広告出稿意欲の低下や広告媒体の多様化などにより、広告売上は15億円と25.9%減少した。
一方、国内の新規事業に積極的な投資を続けたことや、円安で海外費用が増加したことなどにより、販売管理費は122億円と0.1%減にとどまった。
業績悪化を受けて同社では、一部の事業を廃止し、希望退職の募集を行う。広告事業のうち広告企画の立案・販売の一部、料理トレーニングサービス「たべドリ」など5つの新規事業を廃止、これらの事業に携わる正社員・契約社員、本社の管理部門の社員など最大40人の希望退職を募集する。募集期間は2月13日から3月3日で、応募者は4月末で退職となる。
事業閉鎖の責任を取って、代表執行役の岩田林平氏は2月と3月の役員報酬の50%、執行役CFO(最高財務責任者)の犬飼茂利男氏は同じく30%を減額する。
提供元・DCSオンライン
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