デジタルアートの複製の概念を見直し、生命の神秘のプロセスとテクノロジーをかけ合わせた新しい価値観を体感できる。
東京・馬喰町にあるデジタルアート専門の展示空間「NEORT++(ネオルトツー)」にて、生命の輪廻を表現するアート作品「Reincarnation(リインカーネーション)」を展示中。2月26日(日)まで行なう。
輪廻転生による成長を指す「Reincarnation」
展示のタイトルにもなっている「Reincarnation」とは、輪廻転生を基にした思想の一つを指す。人間には魂や霊といった不死なる根源が存在し、生まれ変わりの中で成長するという考え方だ。
近年のデジタルアートも同様に、NFTを通じて先代の情報を引き継いで変化、成長することが可能になった。ロジカルなアプローチで、着実に生命の神秘に近づいているのだ。
新しい価値観、感覚を展示を通して体験
“NFTを用いた輪廻転生”をテーマとする同展では、会場の端末あるいはWEBサイトからリクエストされたユーザー情報のパラメータと、過去に蓄積された他者の情報をかけ合わせて新しい生命を生成。
個人情報を継承しつつ、新たな情報を組み合わせることで生命の性格や形状に変化を与え“生命の輪廻”を表現する。
3DプリンタとNFTの両軸で「生命」を再現
会場では3Dプリンタが、粘土を用いた人工生命の姿形を順次生成する。一度完成した人工生命はまた次の生命を生成するために再利用され、転生を繰り返す。
また、同展のWEBサイト上にはユーザーがリクエストした独自の生命データが誕生するが、この命は24時間しか存続できない。
NFTとして購入すれば、その存在をブロックチェーン上で永らえさせることが可能となる。
なお、今回の作品は、デジタルテクノロジーを駆使したアートのためのオンラインプラットフォームを開発・運営する「NEORT」、アート×テクノロジーを追求するクリエイティブユニット「NOLL」、アイデアとテクノロジーを武器にデジタルなものづくりを行うプロダクション「Junni」の3者が協力して制作したものとなっている。
デジタルアートの有機的な変容の一端を、この機会に体感してみては。
Reincarnation
会期:開催中~2月26日(日)※月・火・祝日休館
開廊時間:14時~19時
場所:NEORT++
所在地:東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F
(IKKI)