前回は、アイルランド西部にある避暑地「コネマラ山地のマスク湖」をご紹介しました。
マスク湖をさらに奥に進み山を超えると、羊たちが山のいたるところで草を食べ、道路にまであふれ出てきている不思議な光景に出くわします。そして目の前には息をのむほど美しい山々と湖があらわれました♪今回は知る人ぞ知る秘境の湖「Loch Na Fooey」をご紹介します。
目次
草を食べつづける羊たちと山肌をなでるそよ風
アイルランド人でもほとんど知らない秘境
草を食べつづける羊たちと山肌をなでるそよ風

前回、記事でご紹介したマスク湖の絶景スポットを過ぎ、見通しの悪いカーブがつづく細い山道を15分ほど走りつづけると、「Loch Na Fooey」という湖が見渡せる山の頂上にたどり着きます。
車を2台ほど停められる場所を発見したので、車を下りてみました。ロックダウンが開けたばかりの平日だったせいか、まわりには誰もいません。通る車もほとんどなく、たまに地元の農家さんが家畜を車で運ぶのに出くわしただけでした。
写真撮影していると山から涼しいそよ風が吹いてきて、山肌と湖面をなでるように吹き降ろします。美味しそうに山肌の草を食べる羊と私だけの切り取り世界を楽しめました。
秘境の湖の風景は、私のYouTubeチャンネル「アイルランド田舎暮らし」に動画でアップしています。ぜひこちらもご覧ください。
アイルランド人でもほとんど知らない秘境

写真に写っている白い点は、ほとんど全て羊です。山の稜線をつたう道路にはフェンスやガードレールがないので、道路脇に出てきて草を食べている羊もいます。
なぜか独自のルールが許されているようなゆったりとした光景に目くじら立てる人は誰もおらず、車はしずかに羊の横を通りすぎます。ここでは羊も絶景の一部で、訪れる人も地元民もそれを許容しているようです。
湖のまわりにあるフォトジェニックな山々には、時折雲の隙間から光りが一筋差し込み、まるで空から何かが舞い降りているかのような幻想的な表情を見せてくれます。
これらの光景は、地元民以外はほとんど知られておらず、マスク湖に行くアイルランド人は少し足を伸ばして奥にある湖まで行こうとする人は少ないようです。しかし、最近では、キャンプする人が増えてきているのでアウトドア派には人気があります。