来店頻度が高まることで、店とユーザーの距離も近づいた
そもそも、焼肉ライクは「焼肉をもっと気軽に」というミッションを掲げ、焼き肉ファストフードをコンセプトにした焼肉チェーンだ。来店者の8~9割は食べ放題の脂ののった焼肉を食べる学生、1,000円定食でサクッと焼き肉を食べる人たち。焼肉フィットネスは焼肉ライクを知ってもらい、認知を広げるためのひとつの施策なのだ。
「焼肉フィットネスは想定以上の反響があった。2~3ヶ月連続で来店して、来店回数でコスパを計算してSNSに投稿している人、焼肉フィットネスに通って何キロ痩せた!と記録を取っている人もいる」

実は、焼肉フィットネスを活用したダイエット企画も考えていたのだが、自主的にダイエットの様子を投稿し始めるユーザーが出てきた。来店頻度が高まることで、サービスやお店に愛着をもち、応援してくれるユーザーが増えたのだという。
「よく来店する方は店員にも優しく対応してくれる。お店を好きでいてくれて、『ここをもっとこうしたらいいと思う』とSNSのDMでアドバイスをくれる人もいる」
ユーザーに受け入れられた焼肉フィットネスだが、有村氏は満足度と認知度の向上が次の目標だと話す。
「契約しているユーザーの満足度を最大限にあげたいと考えている。スタートするタイミングは当初1ヶ月に1回だったところ、今はいつでも始められるようにした。季節に合わせたメニュー変更や、健康にいい食材を積極的に取り入れるなど、新鮮なサービスを提供していく。トレーニーにはある程度認知してもらえたものの、焼肉フィットネスを知らない人はまだまだ多いので、さらに認知度をあげていきたい」
今回、トレーニーという新たな顧客を取り込むことに成功した焼肉ライク。今後、さらに広げていきたい顧客層とは。
「焼肉フィットネスの提供をはじめたことで、健康にいいサービスを提供していきたいという想いが強くなった。例えば、糖尿病予備軍の人に役立ち、親御さんにプレゼントしたくなるようなサブスクプランなども考えていきたい。また、子ども食堂などの取り組みをしているので、中高生が1人でも安心して通えるお店にもしていきたい。私たちにとっては、すべての焼肉好きがターゲット。気軽に楽しめる焼肉のファーストフードの輪をさらに広げていければと思う」
提供元・DCSオンライン
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