トレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは、インソールと筋膜から身体を変えるスペシャリストとして知られる理学療法士・唐澤幹男さん(40)。日本に15人しかいないFascial Manipulation®︎specialistの唐澤さんは、多忙な中、昨年からメンズフィジーク競技に挑戦している。ここでは唐澤さんのトレーニングライフを紹介する。
唐澤幹男さんは高校生のころ、所属のバスケ部でベンチプレスなどのウエイトトレーニングを始める。
「監督の方針でウエイトトレーニングに力を注いでいる部活でした。今ではそこまで珍しくはないとは思いますが、ストレングスコーチが筋トレの指導をしてくれており、当時は珍しかったと思います。チーム自体は全国大会ベスト16と強豪でした」
当時からベンチプレス115kgを挙げるなどウエイトトレーニングにも熱を入れて打ち込んでいたが、高校を卒業し、大学進学、社会人になるとウエイトトレーニングから離れてしまったという。
そして唐澤さんがウエイトトレーニングを再開したのはコロナ禍がきっかけだった。
「整体院を経営しているのですが、コロナ禍で休業要請が出たことで時間ができました。そこで最初は自重トレーニングを始めたのですが、物足りなくなり、可変式ダンベルを購入し、そこからさらに70万円ほどのマシンを整体院に導入してトレーニングしていました」
自身でのウエイトトレーニングに加えてパーソナルトレーニングを受けるようになった唐澤さんはマッスルゲートへの挑戦を決める。
「トレーナーさんから『せっかくやるならば大会出場してみませんか?』と背中を押され、昨年2月のマッスルゲート関東新人戦に出場しました。メンズフィジーク新人の部2位、一般の部3位をいただき、メダルが取れてうれしかったのを覚えています」
マッスルゲートで優秀な成績を収めると昨年12月のゴールドジムJAPAN CUPではマスターズ172cm以下級3位入賞を果たす。競技歴1年目で活躍できた背景には解剖学の知識が関係していた。
「人に解剖学を教える立場にいますので、人体の構造を理解した上でトレーニング動作ができており、効率性はいいと思います」
インソールのスペシャリストである唐澤さんからインソールとトレーニングの関係性を教えてもらった。
「足元で力を操作していますので、靴の違いで間違いなく運動は変わります。足にあったインソールを履くことでトレーニングは変わりますし、重量も伸びていきます。オリンピックに出場した重量挙げの女子選手などのインソールを作成しましたが、記録にいい影響を与えたと思います」
さらに唐澤さんに継続的にジムへ行くための秘訣を尋ねると「トレーニングも予定としてカレンダーに書き込むようにするといいです。私は英語の勉強をしているのですが、勉強する予定をスケジュールに必ず入れています。時間を取らないとだらだらと流れてしまうならば、この方法はおすすめです。あと人間はやらなくていいことはなかなかできないので、トレーニングもやらなきゃいけないことに置き換えるといいです。出場する大会を選定すると、その日までにやらなきゃいけないことが見やすくなると思います」と教えてくれた。
唐澤さんは45歳までは本気でトレーニングをすると決めているという。
「ピークの身体にもっていくまでには大体6年かかるとトレーナーさんに言われたので、それを基準に頑張ってみようと思っています」
提供元・FITNESS LOVE
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