今や巷にはさまざまなデジタルサービスがあふれている。アマゾン(Amazon.com)のようなECをはじめ、Airbnbのような宿泊施設の検索サービス、QR決済など、いろいろなサービスがデジタルで提供されている。本書は、こうしたサービスを展開するうえでめざすべき「デジタル・ブランディング」を提示し、ユーザー体験やデザインシステムをもとにどのような価値を創出するかにフォーカスした1冊だ。

オススメの一冊『デジタル・ブランディング世界のトップブランドがいま実践していること』
(画像=『デジタル・ブランディング世界のトップブランドがいま実践していること』 パブロ・ルビオ・オルダス=著/長谷川雅彬=監修/浦谷計子=訳 (クロスメディア・パブリッシング刊/2080円〈本体価格〉)、『DCSオンライン』より 引用)

 「デジタル・ブランディング」というと、広義ではインターネットやSNSを活用して自社の商品やサービスを認知してもらうという意味もあるが、本書での定義は「デジタルのサービスをどうブランディングするか」である。全3章で構成される第1部では消費者意識の変化や企業の事業環境を解説し、全5章で構成される第2部では、実際にサービスをつくるうえでのデザイン設計やブランディングなどの方法論を述べている。たとえば、サービスを立ち上げる際のクライアントやステークホルダーに対する分析や、企業が複数のブランドを抱えている場合の各ブランドの関係性の整理など細かなノウハウが解説されている。

 本誌の主な読者が関わっている小売業界でも、ネットスーパーやアプリなどデジタルを無視できない状況となっている。本書を読み、「デジタル・ブランディング」を学んでみてはどうだろうか。

提供元・DCSオンライン

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