いったいどんな町なのよ
農協出身の町長は無投票で現在7期目。だろうねえ・・・
「町」の基準は人口1万人。しかし現在の人口は2,327人(前月比-1)で高齢者率は45.1%と、絵に描いたような人口激減の高齢化。昭和39年末には7236人いたのにいまや2327人。半減どころじゃありません。1/3になっています。
町長の給料は月82万円。副町長は65万円。市の職員の平均月額収入26.48万。人口が2327人しかいないのに市の職員は63人もいます。村にすると一気に給料も人員数も下げられるので町のまま。財政力指数は福井県17市町村ダントツ最下位の0.14。絵に描いたような補助金で生きてる自治体ですね。
こんなところに移住する方も移住する方だと思いますが、地方創生で人口が増えている田舎の典型が北海道のニセコで、先月取材に行ってきました。ニセコのデータを詳しく説明していますのでぜひ比べてみてください。
これは想像ですが、池田町の考え方をまとめますと
・池田町にくるならどんなに馬鹿馬鹿しいことも従え ・人口が激減しても行事や苦役は減らさないから若い移住者がやれ ・「そんな馬鹿なことを」みたいな反抗は許さん ・プライバシーはない ・近所の高齢者の面倒を見ろ
ということになると思います。
例えば回覧板を回せといわれたら、自分が移住者でも「LINEグループにすればいいじゃないですか」というでしょうし、そうすると「都会風を吹かすな。うちはずっとこれでやってきたんだ」と言われるわけです。
人口が激減していれば草刈りや公的施設の手入れなど、いまや維持できないことはわかりきっている。合理的な若者ならそこは切り捨てようと考えるのが普通でしょう。
田舎でのんびりしようと思うから移住するわけで、働かせようと地元が手ぐすね引いて待っているなら行くわけがない。

※画像はイメージです。bocco/iStock
おそらくもう池田町に移住する人もUターンする人もいなくなって5年後には一斉に段階の世代が80歳を超えて鬼籍にはいられ、崩壊していく様が見えます。自分たちで選んだ道ですよね。日本の田舎の99%はそうなり、ニセコのようにインバウンドや移住者を受け入れるところだけが残っていくわけです。合掌。
編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2023年2月10日の記事より転載させていただきました。