イトーヨーカ堂は2月1日、「イトーヨーカドー ネットスーパー西日暮里店」(東京都荒川区)で、家庭の使用済み食用油を回収する実証実験を始めた。ネットスーパー利用客に専用の回収容器(リターナブルボトル)を配布、商品の配達時に食用油を回収する。

ヨーカ堂、ネットスーパーで使用済み食用油回収 商品配達時に
(画像=専用の回収容器で家庭の食用油を回収、せっけんなどにリサイクルする、『DCSオンライン』より 引用)

家庭における食用油の廃棄量は、日本全体で年間約10万トンに上り、そのほとんどが可燃ごみとして廃棄されている。今回の実証実験では、吉川油脂(栃木県佐野市)がリサイクル処理を行い、せっけんやインク溶剤などの材料として使う。将来的には、ENEOSが2026年に稼働を目指している持続可能な航空燃料(SAF)の製造工場に、原料として供給することを目指す。

 食用油は置き配サービス利用時に限定して回収する。ヨーカ堂によれば、専用リターナブルボトルを使った食用油の回収は日本で初の試み。事業パートナーとして参加する野村事務所(東京都港区)がリターナブルボトルのデザイン・製造、ENEOSがボトルの供給を担う。

 ネットスーパー西日暮里店は、15年3月に稼働を始めたネットスーパー専用のダークストアで、足立区、荒川区、北区など都内14区に商品を配達する。ピッキングした商品をコンベアで移動させるなど自動化を進めており、通常の店舗出荷型ネットスーパーと比べて出荷件数は約4倍となっている。

提供元・DCSオンライン

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