国民は次第に貧しくなっている
戦後、この80年近く日本は武力紛争に巻き込まれることもなく、他国からの侵攻もなく、80年代まで経済成長して物質的に豊かな国になった。その豊かさを今も享受している。その影響で、現在の多くの日本国民の間に平和ボケが浸透しているようである。
経済的に豊かだとされている日本であるが、国民一人当たりのGDP(為替レートベース)は1988年から2000年までは2位、3位、4位にランキングされていたが、現在では22位まで降下している。
日本のGDPは世界3位にあると言っても、それは人口が多いということが影響している。そして、今も日本のメディアは日本は世界でGDP3位にあることを強調し、国民は次第に貧しくなっていることは隠している。
このような日本にした責任が長期政権を維持している自民党にあるのだ。にも拘らず、国民は相も変わらず自民党政権を許している。勿論、今の日本の野党で政権を任せられる政党は存在しない。
新しい政党の誕生が必要だそこで、唯一、日本がこれから立ち直って行くには新しい政党を誕生させて有能な政治家集団を輩出させることである。ところが、現状の平穏とした日本で政権の取れる新しい政党の誕生を期待するのは難しいような気もする。
その意味で、日本はこのまま自民党政権で落ちる所まで落ちて行くのを傍観するしかないのかもしれない。恐らく、新しい動きが誕生するのは2030年を挟んでその前後5年の間に起きると予測されている関東直下型地震とか南海トラフといった巨大な自然災害が起きた時はそのスタートになるような気がする。
それまで政治改革を待たねばならないというのは、新しい変革の必要性が差し迫っている日本にとって不都合である。が、この平和ボケに包まれた日本で急遽改革の狼煙を挙げるのは空回るするだけである。
日本の凋落を前に将来を危惧する一筆である。