日本のグラフィックデザイナーの草分け的存在である、仲條正義(なかじょう まさよし)氏。

東京都銀座のクリエイションギャラリーG8が、2月16日(木)~3月30日(木)の期間、仲條正義氏の展覧会「仲條正義名作展」を開催する。

「続・フジのヤマイ」以来20年ぶりの展覧会

時代への鋭い感性とアバンギャルドなデザインで40年以上続いた、資生堂企業文化誌『花椿』のアートディレクション。人の目を惹きつける強い生命力を持つ、東京都現代美術館のロゴや資生堂パーラーのパッケージ。展覧会での実験的で遊び心に富んだ表現の数々……。仲條氏のデザインはいつも新鮮な驚きと謎解きのような楽しさを与えてくれた。

完成された美を疑い、自分を疑い、壊すところから新しい表現に向かって挑み続けた仲條氏は、88歳の生涯を現役のデザイナーとして貫いた。

クリエイションギャラリーG8での「仲條正義展」は、2002年の「仲條のフジのヤマイ」、2003年の「続・フジのヤマイ」以来20年ぶり、2009年の服部一成氏との二人展「仲條服部八丁目心中」からは14年ぶりとなる。

個展「スタジオ」出品作品 1973

個展「スタジオ」出品作品 1973

「タクティクスデザイン」ポスター 1986

「タクティクスデザイン」ポスター 1986

個展「NAKAJOISH」出品作品 1988

個展「NAKAJOISH」出品作品 1988

「JAGDAポスター展:JAPAN」出品作品 1988

「JAGDAポスター展:JAPAN」出品作品 1988

「日比谷シティ 薪能」ポスター 1991

「日比谷シティ 薪能」ポスター 1991

ポスターから仲條語録まで紹介

同展では、過去の展覧会の出品作品のほか、仲條氏の手がけたポスター、ロゴ、エディトリアル、パッケージなどから作品を厳選。また、手描きの印刷原稿、仲條語録や文章も紹介する。

個展「仲條正義〇〇〇展」出品作品 1997

個展「仲條正義〇〇〇展」出品作品 1997

「デザインの世紀」展 出品作品 1997

「デザインの世紀」展 出品作品 1997

個展「仲條のフジのヤマイ」出品作品 2002

個展「仲條のフジのヤマイ」出品作品 2002

「仲條服部八丁目心中」 展 出品作品 2009

「仲條服部八丁目心中」 展 出品作品 2009

時代を牽引し続けたデザイナー・仲條正義について

仲條正義氏は、1933年東京生まれ。1956年東京藝術大学美術学部図案科卒業。同年、資生堂宣伝部入社。

1959年デスカ入社。1960年、フリーとなり、1961年、仲條デザイン事務所設立。資生堂企業文化誌『花椿』、ザ・ギンザ/タクティクスデザインのアートディレクション及びデザイン。松屋銀座、ワコールスパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画。

資生堂パーラーのロゴタイプ及びパッケージデザイン。東京銀座資生堂ビルのロゴ及びサイン計画などグラフィックデザインを中心に活動。TDC会員金賞、ADC会員最高賞、亀倉雄策賞、毎日デザイン賞、日本宣伝賞山名賞ほか多数受賞。紫綬褒章、旭日小綬章受章。2021年10月26日(火)没。