ノスタルジーを感じる懐かしい物を、世間では「昭和レトロ」などと呼んだりする。最近は見かけなくなったが、あの日あの時、確実にそれは私たちの生活に溶け込んでいた……。そのような「懐かしの○○」を、今日は皆さんにご紹介します。

2023年1月18日に投稿された、HIRAOKA Yusaku 平岡 雄策@HiraokaYusakuさんの「いつの間にかレアキャラになってしまった昭和の覇者、お前まだおったんか。笑」というツイートには、金属製の棒のようなパーツの写真が添えられていた。この投稿には、多くの「いいね」がついており、ツイッター上で話題となっている。

この部品は一体何に使うもの?

ツイートの画像の金具、皆さんは一体、何に使うものかご存じだろうか。金具は二つの穴が開いた鉄板製の棒状になっており、何やら中心部分にはスライドできるパーツのようなものが付いている。

昭和生まれ、もしくは平成初期生まれの皆さんであれば、答えを知っているはずだ。

実は、この金属製のパーツ、穴をあけたプリントを閉じるフラットファイル用の留め具なのである。現在では、ほとんどがプラスチック製のパーツになっているが、昭和から平成初期の頃は、紙製のファイルにこの金属の留め具が使用されるのが一般的だったのだ。

「レアキャラになってしまった昭和の覇者」とは一体!? – 何に使うかわかる?
(画像=今はプラスチック製のパーツのファイルが主流 (画像は「Amazon」公式サイトより引用),『オトナライフ』より 引用)

平成2年生まれの筆者も、小学校1年生の時にだけ、この留め具が使われた紙製ファイルが学校で配布され、実際に使用していた経験がある。どう考えても、小さな子どもが扱うには危険すぎる形状の留め具だ。

昔の文房具は荒っぽかった?

ファイルが生徒たちに配られると、案の定、クラスの男子たちの間では、金属の留め具を剣に見立てた不毛な争いがはじまり、先端で手を切る者が続出したのを覚えている。怪我を免れた場合でも、戦いに敗れた勇者の剣は、鉄板製のため無残な姿となり、プリントを固定するスライド部分が、まったく動かなくなるという事態がたびたび発生していた。

筆者が小学生時代を過ごした平成初期は、生産やコスト重視だった昭和の文房具の常識が、子どもたちの安全にも考慮した品物へと移り変わる転換期だったのだろう。小学2年生からは、プラスチック製の留め具のファイルに変更になった。

ファイルだけでなく、昭和の文房具は、今と比べると信じられないぐらい荒っぽかったのである。折り畳み式の危なすぎるカッターナイフや、やたらシンナー臭のするマジックペンなど、学用品としてギリギリのものが巷には溢れていた。デザイン性は二の次で、パワーや機能が売りのものが多く、「像が踏んでも壊れない筆箱」が一世を風靡した時代である。

鋼板製の留め具を使ったファイルのメリット

なお、この鉄板製の留め具は、普通に留め具としてだけ利用していても、両端でうっかり手を切ることがあるので注意が必要だ。

筆者は己の不注意から、この留め具のせいで保健室送りになったことがある。そのせいで、たった一年しか利用していない留め具のことをいまだに覚えていたのだ。もし仮に、小学一年生の筆者が留め具になんの恨み節も持たず、すっかり存在を忘れていたとしたら、今回の記事は「一体、なんの部品なのだろうか?」と、開始早々迷宮入りしたに違いないだろう。そう考えると、人生において何事も無駄はない。

最近では、あまり見かけなくなってしまったがまだ生産している会社はあるので、欲しい方は探してみてはいかがだろうか。鋼板製の留め具を使用したファイルは、プラスチック製のものよりも背幅を薄くすることができるため、大量のファイルを棚に保管したい場合などにオススメだ。

昭和から平成初期にかけて、紙製のフラットファイルに使用されていた、鋼板製の留め具。思わず「懐かしい!」と感じた方は、隣の席の友達と留め具を武器に、戦ったことがあるのではないだろうか。 

※サムネイル画像(Image:「HIRAOKA Yusaku 平岡 雄策(@HiraokaYusaku)」さん提供)

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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