日本を代表する時計ブランドであるセイコー。その原点は1881年に創業した服部時計店に遡り、国産機械式時計の進化を黎明期から牽引し続けてきた。

現在は“9S”、“6R”、“4R”という三つのムーヴメントを主力のキャリバーとして採用しており、それぞれブランド内での位置付けが異なる。

“4R”は5スポーツ、プレザージュなどに採用される中位キャリバーであり、手巻き機能、ハック無しの自動巻きキャリバー7Sをベースに、手巻き、ハック機能を加えてスペックが強化されているのが特徴。“6R”は“4R”の上位機種に当たり、手巻き機能とハックに加え、日差とパワーリザーブが強化されている。

セイコーの機械式キャリバーで最上位機種に位置付けられるのが、グランドセイコー60周年に当たる2020年に発表された最新機種“9S”だ。

“9Sでは半導体などで用いられる加工技術MEMSの導入によってパーツの強度を高めたほか、独自のデュアルインパルス脱進機によって動力伝達ロスを削減。一部のキャリバーでは独自の精度規格によりクロノメーターを超える平均日差+8秒~-1秒の高精度を実現している。

【9S系メカニカル:精度と機能を追求する最上位機】

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

1998年に開発されたキャリバー9Sを原点とするグランドセイコーの旗艦メカニカルムーヴメント。精密で軽量な部品を作ることができるMEMS技術を用いた脱進機、独自開発のゼンマイ素材Spron(スプロン)の採用や巻き上げ方式の改良などにより進化を続け、最新のハイビート自動巻きムーヴメント、Cal.9SA5ではクロノメーターを凌駕する高精度、80時間のロングパワーリザーブを実現している。

【編集部のおすすめモデル】
GRAND SEIKO(グランドセイコー)
SBGJ249
日本の四季がみせる豊かな表情を文字盤に表現したGMTモデル。梅雨明けに吹く“白南風(しらはえ)”によって起こる絶え間ないさざ波のイメージを意匠に落とし込んだ文字盤が工芸的な美しさを醸す。毎秒10振動のハイビートムーヴメントが生み出す、力強い秒針の動きも魅力と言えるだろう。

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

■SS(39.5mm径)。日常生活防水。自動巻き(Cal.9S86)。81万4000円

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012

【編集部のおすすめモデル】
GRAND SEIKO(グランドセイコー)
SLGH013
キャリバー9SA5を搭載する最新作。文字盤は型打ち模様の陰影とシルバーに近い淡いブルーの色調は岩手山に訪れる春の雪解けを表現。外装に世界最高レベルの耐食性を備えたエバーブリリアントスチールを採用。機能と美観の両面で高い品質を実現。

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

■エバーブリリアントスチール(40mm径)。日常生活用強化防水。自動巻き(Cal.9SA5)。110万円

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

2020年に誕生した次世代の機械式ムーヴメント。最大で約80時間のパワーリザーブ、平均日差+5秒~-3秒のスペックを誇る。

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セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012

【6R系メカニカル:セイコーが誇る機械式の標準機】

4R系キャリバーの上位機種に当たり、超高弾性ゼンマイSpron 510の採用で50時間以上のパワーリザーブを実現したほか、精度も日差+25秒~-15秒に強化されている。2万1600振動と2万8800振動の機種が混在しており、プレザージュ、キングセイコーなどに搭載されている。

【編集部のおすすめモデル】
SEIKO PRESAGE(セイコー プレザージュ)
シャープエッジドシリーズSARF019
日本の風景を象徴する霊峰富士の青々とした雄大な姿にインスピレーションを得たGMT搭載モデルの限定仕様。

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

■SS(42.2mm径)。日常生活用強化防水(10気圧)。自動巻き(Cal.6R64)数量限定900本。17万6000円

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

シースルーバックから搭載する6R系キャリバーを鑑賞できる。平均日差+25秒~-15秒(気温5℃~35℃において腕に着けた場合)、最大で約45時間パワーリザーブを備える。

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012

【4R系メカニカル:コスパに優れる汎用機械式キャリバー】

エントリー機である自動巻きの7S系キャリバーに、手巻き機能とハック機能を加えてスペックを強化した中位キャリバー。2万1600振動、最大41時間パワーリザーブ、日差+45秒~-35秒を備え5スポーツ、プレザージュ、プロスペックスなどに搭載されている。

【編集部のおすすめモデル】
SEIKO 5 Sports(セイコー 5スポーツ)
SKX Sports Style SBSC001
長年にわたって海外市場で発売され人気を誇っていた“SKX”をベースに開発された新作GMTモデル。往年のコマのピッチが短いブレスを再現した意匠も魅力だ。

【セイコー、シチズン、オリエントスター、いま買うべき国産ブランドの機械式時計【SEIKO(セイコー)編】
(画像=『Watch LIFE NEWS』より 引用)

■SS(42.5mm径)。日常生活用強化防水(10気圧)。自動巻き(Cal.4R34)。5万2800円

【問い合わせ先】
セイコーウオッチお客様相談室
TEL.0120-061-012

文◎船平卓馬(編集部)

提供元・Watch LIFE NEWS

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