安定のアシュリー・ネビル

そんなトッテナム・ウィメンには、技術も個性も豊かな選手が多く所属しているが、その中でも気になる選手の1人がイングランド出身の背番号「29」DFアシュリー・ネビルだ。彼女の存在があってこそのスパーズ・ウィメンと言えるほど、クラブとの絆は相当強い。

ネビルは、2017年の契約時から現在まで各シーズンごとに、他の選手と大幅な差をつけて試合出場率トップを継続している。2018/19シーズンのFA女子選手権では20試合中19試合で先発出場をし、同リーグの月間最優秀選手賞を獲得。それ以前にも、2017/18シーズンにトッテナム年間最優秀選手賞、2022年2月にFA女子スーパーリーグの月間最優秀選手賞、そして9月には同リーグの月間ゴール賞をダブルで獲得している。


トッテナム・ウィメン FWベサニー・イングランド 写真:Getty Images

女性版ハーランド?ベサニー・イングランド

また、1月から新たにチェルシー・ウィメンから移籍をしてきたイングランド女子代表FWベサニー・イングランド(背番号19)は、FWとして力強いプレーを得意とする。過去の試合出場功績の中でも特に2019/20シーズンは非常に好調で、当時チェルシー・ウィメンの選手として15試合出場中14得点という高確率のゴール決め、同年の1、2月の月間最優秀選手に選ばれた。

当時のチェルシーの監督を含め周囲からは、ウィメンズのトップリーグに参加している大勢の選手の中でも「高い技術を持つ得点女王」と言われている。男子選手で言えば、マンチェスター・シティのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドの位置にいるような、そんな選手だ。

トッテナム・ウィメン MF岩渕真奈 写真:Getty Images

監督の大きな期待!岩渕真奈

では岩渕に、トッテナム・ウィメンの選手達や監督はどのような期待を抱いているのだろうか。DFケリス・ハロップは、同クラブの公式インタビューで岩渕の加入について次のようにコメントをしている。

「多くの日本人選手は高い技術を持っていることは知っていたけれど、真奈は特にドイツの女子ブンデスリーガでの経験もあるし、様々な国の選手たちと練習を積むことはとても重要な経験だと思った。多分、彼女が加入したことによって、クラブがより多くの試合に辿り着けることになると感じるし、選手達もより高いレベルを目指していける。なので、シーズン後半はすごく楽しみ」

また、岩渕の加入発表翌日(1月19日)に行われたプレスインタビューで、同クラブのレハンヌ・スキナー監督は報道陣から岩渕に関する質問の嵐を受けた。「岩渕真奈はどんな貢献をもたらすと思うか」という質問に、スキナー監督は次のようにコメントをしている。

「真奈はワールドクラスのMFで、女子W杯でも日本代表選手として出場経験もある。能力も技術も相当高く、非常に期待をしている。クラブとしても他の選手達にとっても、良い機会となるはず」

岩渕が同じ北ロンドン地域内のライバルであるアーセナル・ウィメンからの移籍であることについては、スキナー監督は「正直なところ、あまりそんなことは気にしていない」とコメントをしている。


トッテナム・ウィメン MFリア・パージバル 写真:Getty Images