スパコンで日本に完敗し政府批判噴出の韓国、今度は期待論浮上…英ARM技術協力で
(画像=『コリア・エレクトロニクス』より引用)

スーパーコンピュータの性能で世界1位となった日本の「富嶽」が本格的に稼動し始めた。韓国のスパコン「ヌリオン」は22位に留まったことから、基礎科学のレベルが低いことへの批判がある一方、ARMの協力により、今後韓国も急成長が望めるとの見方が出ている。

理化学研究所(理研)のスーパーコンピユータ「富岳」が、2021年3月9日に完成し、共用を開始した。「富岳」はArmプロセッサとNVIDIAのGPUを搭載し、世界のスーパーコンピュータランキングで1位を記録した。アメリカのサミット(Summit)、シエラ(Sierra)が続いて2位、3位を占めた。

一方で、韓国最高の性能を持つスーパーコンピュータ「ヌリオン」は昨年11月基準で22位に留まっており、それさえも同6月の17位から4つも順位を下げていたことから基礎科学への関心や投資が少ないとして、メディアなどで政府への批判などが沸き起こっていた。

韓国の有力経済紙である韓国経済新聞は17日、「政治指導層が乗り出し、克日、AI強国を叫んでいるが、実状は正反対だ」と主張。例として、基礎科学分野への政府投資が、むしろ後退していると強調した。実際、2019年の政府研究開発(R&D)の統計を見ると、数学や物理、化学の5大基礎科学への投資額は2兆3774億ウォン(約2276億円)で、5年前の2015年(2兆4738億ウォン、約2368億円)より4%減少した。

しかし、最近は異なる見方も浮上しているようだ。韓国の専門紙Aiタイムスは11日、業界への取材をもとに、「現在の成績だけを持って、国内のスーパーコンピュータ技術を低く見ることは警戒しなければならない」とし、「国内(韓国)の研究陣も日本の富嶽のようにARMベースのスーパーコンピュータを開発中であるからである」と指摘した。

同紙は、韓国電子通信研究院(ETRI)が「富嶽」のようなARMベースのスーパーコンピュータを開発中であり、「国内のスーパーコンピュータレベルが大きく成長すると期待される」とし、「昨年11月にARMはETRIが設計した最初のスーパーコンピュータK-AB21(K-Artificial Brain 21)にネオバスV1を含むARM技術をサポートする予定」であると伝えた。

ETRIはAB21のCPUあたり16テラフロップス(TF、1秒に1照会演算)、ラックごと1600TFを達成し、目標比消費電力の60%削減を実現する計画であるという。

提供元・コリア・エレクトロニクス

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