中国政府がゼロコロナ政策を終了したことに伴う往来の急増を見据え、変異株の流入を警戒して、日本を含む主要各国が水際対策を強化している。中国への入国・帰国時に義務付けられていた隔離措置が1月8日から撤廃されるのを前に、日本では12月30日から、中国本土に7日以内の渡航歴のある入国者と、中国本土からの直行便での入国者全員に入国時検査を実施。1月8日以降は出国前72時間以内の検査での陰性証明書の提出も求め、12日以降はマカオからの直行便での入国者も対象に追加した。
日本では直行便の到着空港を限定する政府の対応をめぐって、一時混乱が生じた。12月30日以降、中国(香港・マカオを含む)からの直行便の受け入れは成田・羽田・関西・中部の4空港に限定し、増便もしないよう航空会社に要請した。しかし、すでに新千歳、福岡、那覇に香港から到着していた旅行者の帰りの便がなくなったり、それ以降の旅行もキャンセルをせざるを得なくなったりと混乱が急拡大。香港とマカオは4空港に限定する措置を1月8日以降、撤回される事態となった。
こうした措置を行う国に対してIATA(国際航空運送協会)は声明を発表。効果のない措置であり、せいぜい感染拡大のピークを数日遅らせる程度などと批判した。
提供元・トラベルジャーナル
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