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いきなりタイムトリップ 静かに佇む遺構と対面
短いタイムトリップの終わりは

いきなりタイムトリップ 静かに佇む遺構と対面

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

切通しに入ってすぐ右手に兵舎の入り口があります。明治17(1884)年に造られたそうです。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

特別に許可[*2]をいただき中に入れてもらいました。兵舎は地下壕になっていて冬暖かく夏涼しいそうです。漆喰が厚く塗られています。白色は明るさの確保で、湿度をコントロールする役目もあったようです。

[*2]横須賀市の管理者の同行のもとで入室しました。また鍵を預かっている認定ガイドによるツアーでも内部に入ることができます。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらは弾薬庫です。この地下壕は正確には砲側弾薬庫と呼ばれ、壕の上方に据えてあったカノン砲と呼ばれる巨大な大砲の弾丸を一時保管する部屋だったそうです。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)
都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

弾薬庫は小窓がありませんでした。電気の通じていない頃は火を持ち込めないために隣に細い通路のような部屋から窓越し(赤い矢印)に蝋燭で明かりを内部へ照らす仕組みになっていました。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

空に向かって縦に煙突のような穴がありました。弾丸を砲台へあげるための装置があったようです。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

切通の通路を挟んで反対側にトイレの跡がありました。現代のトイレとは異なる形ですね。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

通称愛のトンネルと呼ばれるレンガ積みのトンネルです。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

トンネルの内部に高低差があるために入り口から出口が見えないようになっていて、灯りがないと薄暗いために恋人たちは自然と手を握るようになるから愛のトンネルと言われるようになったそうです。

※現在は内部に照明が備え付けられていて暗闇ということはありません。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

高角砲台跡です。

明治時代に造られた砲台は大正12(1923)年に発生した関東大震災で被災し敵艦船の東京湾侵入を防ぐ機能を失いましたが、昭和に入ってから対航防衛に移り8cm高角砲が設置されました。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

この砲台が現役だったころはもっと眺めがよかったのでしょうね。鬱蒼とした自然林の中に砲台跡が静かに語りかけるように鎮座していました。時の流れを感じます。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=<かつての少年少女は知っている!? ショッカーの基地>、『たびこふれ』より引用)

猿島の最高部約39mの頂上にある展望広場にコンクリートの建物がありました。昭和時代の海軍防空指揮所です。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)

昭和46(1971)年に放映されたTV番組「仮面ライダー」で藤岡弘さんが出演した初代ライダーの敵であるショッカーの基地がこのコンクリートの建物だったのです。

リアルタイムで仮面ライダー1号の活躍を胸震わせ心躍らせ見ていた私は、「これがショッカーのアジトだったんですよ」と言われた瞬間、頭の中はあの鮮烈な主題歌のイントロが流れていました(笑)

短いタイムトリップの終わりは

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=<米海軍第7艦隊の横須賀基地>、『たびこふれ』より引用)

さて、そんな時間旅行の終わりはショッカーの基地から後ろを振り返えると展望広場から見える本土側の景色で現実に戻ります。

目の前の海を隔てたところには、アメリカ海軍基地の風景が広がっていました。約236ha(県資料)の広さを持つ基地には約2万人の米軍人やその家族や関係者が居住しているそうです。236haは猿島のなんと約42倍の広さで、猿島は横浜スタジアムのグラウンド4面分の広さだそうです。

ここまで駆け足で回って1時間です。もうちょっとじっくり見たかったなあと後ろ髪をひかれつつ、再び猿島航路の船上の人となり帰路につきました。

都心から1時間で無人島へタイムスリップ! 横須賀猿島へ行ってきた
(画像=『たびこふれ』より引用)