1952年創業のスキーウェアブランド「phenix」から派生したアーバンアウトドアブランド「+phenix(プラスフェニックス)」より、ファッションクリエイター高田朋佳氏がディレクションを手がけた別注コレクションが登場。
バイヤー/ディレクターとして世界各国のファッションに触れ、それらを自由自在に組み合わせてスタイルを提案してきた高田氏。その感性を「+phenix」のDNAと掛け合わせて、アーバンアウトドアのさらなる進化を試みた意欲作だ。1月18日(水)より、三越伊勢丹 新宿店にて先行販売開始する。
素材に着目し、新しいライフスタイルのための服を考案
「制約や固定観念にとらわれず、自由にディレクションしてほしい」。今回の別注コレクションにあたって、「+phenix」は高田氏にそう伝えたという。
日本国内のみならず、世界中から注目される氏のセンスを、限りなく純粋な形で発揮してほしかったためである。ブランドの歴史やものづくり、フィロソフィーを丹念にひもといた結果、高田氏が自らのコレクションの軸として見出したのが“素材”だった。
最初に着目したのが「GORE-TEX INFINIUMプロダクトシリーズ」である。スポーツウェアの定番としてお馴染みだが、その仕立てには高い技術が必要で、ごく限られたブランドしか使いこなせない。
「+phenix」は厳選したファクトリーで生産を行うことにより、非常に高いレベルでGORE-TEX INFINIUMファブリクスを使用した衣服を製造しており、その経験値を活かせば、大人のエレガンスとスポーツウェアの快適さを理想的なレベルで両立できるのでは、と考えたのだ。さらにクオリティを突き詰めるためMADE IN JAPANにこだわっている。
スポーツ素材とミリタリーのミックスによって、大人の新しいスタンダードを目指す
「GORE-TEX INFINIUMプロダクトシリーズ」は、防水性よりも“快適さ”を重視し、防風・保温・透湿・軽量といった各種機能性をバランスよく兼備しているのが特徴だ。コレクションのキーワードである「Mix, Match and Evolve」を表現するのに最適な素材といえるだろう。
軽くてもハリがあり、上質な風合いを備えているところが「GORE-TEX INFINIUMファブリクス」の魅力。それを活かしてどんなアイテムを作ろうか……と思案した末、ミリタリーを掛け合わせるアイデアに至ったそうだ。
また、アウターとセットアップで着られる同素材のパンツも製作。GORE-TEX INFINIUMファブリクスを使用したドレスシルエットのパンツという、ありそうでなかったアイテムだ。
ウエストはクライミングパンツなどに用いられるウェビングベルト仕様。快適さを叶えると同時
に、アクセントとしての効果も狙っている。
高田氏が着目したふたつめの素材が、「CORDURAナイロン」だ。米国インビスタ社が手がける高機能素材で、軽量さと耐久性の両立が特色。今回のコレクションでは、それをジャージー編みにしたセットアップを提案している。
雪山ではありえないスタイルで非日常を醸し出すレトロでPOPな1枚。ウィットに富んだ男を演出するユニークなアイテムである。
スポーツテイストを取り入れたタウンウェアは、いまやファッションのスタンダードになりつつある。とはいえ、大人が安心して着られるものはまだ数少ない。高田氏と「+phenix」の出会いによって、これまでになかったアーバンアウトドアの形が実現した。
(akihiro takeji)