で、これらはしっかりと投票率や選挙結果に跳ね返っているのが今の日本。ここで高齢者におもねらずに政策を貫ける政治家がどれだけいるかと言えば、日本ではまだ少ないと言わざるをえないでしょう。
実際、私はシルバーパスについての主張を変えることもなく、若い世代にかなり振り切った政策を掲げて区長選挙に挑み、完敗したわけですね…(遠い目)。
理解して応援してくれる高齢者や先輩世代もいる、というのは事実でありますが、体感でいうと1割~2割くらいでしょうか。
やはり自身の負担が増えることについては、ほとんどの人が「気持ちはわかるけど、他にできることがあるはずだ」と反対されているように感じます。
これは規制改革系の政策でもそうですが、広く薄く恩恵が行き渡る政策は味方が少ない反面、改革によって権益が失われる層は非常に強く反発するので、ステークホルダーの数以上に反対派の声が強くなります。
加えて少子化対策については、そもそも絶対数が高齢者のほうが多いのですから、規制改革系の政策以上に厳しい闘いを強いられるというわけですね。
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この解決策には残念ながら、魔法の杖はないと思います。現代では姥捨て山も集団自決もありえませんし、当然に許されるものではありません。
愚直に政策を訴え、今はまだ1割~2割の高齢世代における理解者の数を増やし続けていく。現役世代への投票を呼びかけ、選挙を繰り返して、若い世代の声が反映される政治に近づけていく。
動画でもコメントしました。いずれくる転換点を少しでも早められるように、現役世代の心ある政治家たちと力を合わせて進んでまいります。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2023年1月15日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。