去る昨年(2022年)の12月23日に年内最後の刊行物である「2022〜2023機械式腕時計年鑑」を発売させていただいた。
これは日本で展開している海外の時計ブランド(今回は192ブランド)を中心にその年の新作モデルをカタログ形式で紹介するもので、定価は2750円と少々お高いうえに読み物はほとんどない。
しかしながら掲載本数は今回626本とかなりの数にのぼり、普段メディア等であまり目にすることのない時計がたくさん載っていたりするため、何気に時計好きにはけっこう楽しめる。
そのためか何と今回で16回(16年)目とけっこう長く続いているモノなのである。大型書店には置いてあるためよかったら見てもらえたらうれしい。
さて、そんな機械式腕時計年鑑をつらつらとページをめくっていてユニークな時計を見つけたため紹介させていただく。時計好きの方はご存じかもしれないが、すべてアナログタイプの圧力計に見間違えてしまうような個性的な3本だ。
ジュリアーノ・マッツオーリ|マノメトロ・ブロンズ

かつてアルファロメオGTの専属カーレースドライバーを務めたジュリアーノ・マッツォーリが自身の名前を冠して2004年に立ち上げた時計ブランド。その代表的ウオッチコレクションが油圧計をモチーフにして作られたこの“マノメトロ”である。
特徴的なシリンダー型ケースが採用されており圧力計の雰囲気をより強めている点も特徴だ。写真のモデルは2022年の新作。ブロンズ製ケースにブルーの文字盤が映える。
Ref.MNBZ03。ブロンズ(45mm径)。5気圧防水。自動巻き。43万5600円。問い合わせ:ノーブルスタイリングTEL.03-6277-1604
レゼルボワール|ハイドロスフィア ブルーホール

2016年にフランス・パリで設立された新興の時計ブランド。ヴィンテージのレーシングカーや航空機など、どちらかというとアナログな昔の計測機器から着想を得たユニークなデザインの時計を主軸に展開している。
ここに取り上げたモデルはクルマ用ではないがスクーバダイビングに使われる圧力計をモチーフにしたもの。分針は1回転するのではなく60に到達すると瞬時に00位置に戻って再度運針を始めるレトログラード式。時表示は針ではなく6時位置の小窓でデジタル表示するジャンピングアワーと、デザインだけでなく時刻表示もユニークだ。
Ref.RSV03.HY/130-21.BH。SS(45mm径)。250m防水。自動巻き。68万7500円。問い合わせ:一新時計TEL.03-6854-5802
アッレマーノ|デイ

このブランドは元々フィアットやフェラーリにも採用されていたという160年以上も続くイタリアの老舗圧力計メーカーとのこと。何とそんな同社が2019年になって時計業界に進出。圧力計製造で長年培った技術力を生かして作り上げたのが、このモデルである。
圧力計を思わせるデザインに加えて、ステップベゼルや文字盤外周のレイルウエイミニッツトラックなど、まさに1950年代を思わせる古典的なエッセンスをさりげなく取り入れている点も特徴である。
Ref.DAY A 1919NP。SS(44mm径)。5気圧防水。自動巻き。27万3900円。問い合わせ:南雲時計店アッレマーノ事業部TEL.025-788-0005
提供元・Watch LIFE NEWS
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