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かつて明治安田生命J1リーグ・ガンバ大阪でプレーしていたカタールW杯韓国代表FWファン・ウィジョ(30)は、ギリシャ1部オリンピアコス退団がほぼ確実とみられている。そのファン・ウィジョにはMLS(アメリカ・メジャーリーグサッカー)クラブやヴィッセル神戸などからの関心が伝えられる中、ここにきて新たな動きがあるようだ。
ファン・ウィジョは2019年7月にガンバ大阪からジロンダン・ボルドーへ完全移籍。ボルドーでも結果を残すと、昨年8月にフランス2部リーグ戦で2試合に出場した後、プレミアリーグのノッティンガム・フォレストへ完全移籍。ノッティンガム・フォレストではプレーせず、オリンピアコスへ1年レンタルにより加入したものの、今季序盤から不振に喘ぎ昨年10月下旬以降は全試合でベンチ外となっている。
また同選手の代理人は昨年12月、韓国メディア『スポーツ京畿』のインタビューに応じると「欧州と違い、春秋制を採用しているKリーグ(韓国)やJリーグ(日本)をはじめ、他のリーグへ移籍する方法も例外的にある。ただ選手がそれを望むかどうかは疑問だ」とコメント。
UEFA(欧州サッカー連盟)加盟国内で1シーズンに最大2クラブでしか公式戦に出場できないことが、今冬移籍にむけての大きな問題点となっている。
そんなファン・ウィジョの去就については、移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏が今月12日に「MLSのミネソタ・ユナイテッドがオファーを提示した」とリポート。同選手の獲得に興味を示しているクラブとしてミネソタ・ユナイテッドをのぞくMLS4クラブのほかに、韓国1部・FCソウルやヴィッセル神戸を挙げていた。
するとフランスメディア『フットメルカート』は、独自に入手した情報として「オリンピアコスはもうファン・ウィジョを必要としておらず、レンタル移籍を解消する。ノッティンガム・フォレストも彼を放出するとみられ、MLSの移籍市場で人気銘柄だ」と報道。
ミネソタ・ユナイテッドがオファーを提示したことに触れた上で「ミネソタ・ユナイテッドは昨年にも移籍金350万ユーロ(約4億9000万円)以上で打診したが、ファン・ウィジョは欧州でのプレーを望んでいた」と綴っている。
これにくわえて「アジアでは、ヴィッセル神戸が交渉を始めている」とリポート。オファーの有無などには触れていないものの、ヴィッセル神戸がファン・ウィジョ獲得に動いている現状を伝えたのだ。
ファン・ウィジョがオリンピアコスで出場機会を得られていない現状を踏まえると、ノッティンガム・フォレストの要求額が350万ユーロを下回る可能性も考えられる。ヴィッセル神戸と選手サイド、ノッティンガム・フォレストの交渉の行方に注目が集まる。