2023年の干支は卯(ウサギ)。長い耳にもふもふの体という愛らしい見た目のウサギは、たくさんの人を魅了していることだろう。そんなウサギに似ている海の生き物「コペポーダ」をご存じだろうか。
コペポーダとは?
コペポーダは1万種以上地球上に存在すると言われているカイアシ類と呼ばれる動物プランクトンの学名。甲殻類の一種で、浮遊しているものだけでなく、底生性、寄生性の種類もいる。水中写真でよく見かけるコペポーダはウミウシをはじめとした生き物についていることが多いため、おそらく底生性、寄生性の種類と考えられる。
ウサギのような形をしているが、耳のような触覚のような部分には卵が詰まっているそう。ウミウシやヒトデ、イソギンチャクなどにくっついていることが多く、大きさは数mmと小さいがカラーバリエーションも豊富で、見つけたら思わず写真を撮りたくなってしまう可愛らしさだ。
![2023年は卯年! ウサギにそっくりな海の生き物「コペポーダ」って何者?](https://cdn.moneytimes.jp/1000/868/qDYpgaDwtdzhbhRfCqNlKKQLScArYtaH/cfc5307b-51ca-42e1-aecb-03a817c365e7.jpg)
向かって右のウミウシの触覚の根元にくっついているのが「コペポーダ」
![2023年は卯年! ウサギにそっくりな海の生き物「コペポーダ」って何者?](https://cdn.moneytimes.jp/1000/750/XsGjjkCaCYyewdutwsWriCnDftcvIbxQ/1449d402-bc7d-4cf8-b4f6-30468fd87451.jpg)
拡大してみると…こんな感じでまさにウサギ!
どこにいるの?撮り方のコツは?
今回写真を提供してくれた、宮古島のダイビングショップ「アクアスター」のマクロ専門ガイド・鎌田陽介氏にコペポーダの見つけ方や撮影の仕方についてお話を伺った。
ーコペポーダを見つけるにはどこを探すと良いですか?
鎌田氏
ウミウシやヒトデにくっついていることが多いので、そこを探すと良いと思います。特にジュズベリヒトデというヒトデにはよくくっついています。
ー寄生しているんですね。
鎌田氏
寄生といってもヒトデやウミウシの栄養を吸い取っているような悪いものではないですよ。身体から出る分泌液みたいなものをコペポーダは餌にしているようですね。
ー可愛く撮影するコツなどはありますか?
鎌田氏
可愛く…そうですね。まず撮影すること自体がなかなか難しいです。小さいですし、コペポーダもウミウシも動くのでピントが合わせづらいんです。ヒトデはあまり動かないので撮りやすいかもしれません。ただ、ヒトデについているのはあまりきれいな色のコペポーダではないですね(笑)。きれいな紫色とか白いコペポーダとかはなかなかどこにいるかっていうのは特定しづらいです。
ーなるほど。動かない生き物についているのを根気強く探すのが、まずは近道かもしれませんね! ありがとうございました。
卯年にウサギっぽい生き物を見つけたらちょっと嬉しくなりそう。ウミウシを撮影したらたまたまコペポーダがくっついていたなんてこともあるらしいので、マクロ撮影の時はちょっと気にして探したり、写真を見返したりしてみてはいかがだろうか。
![2023年は卯年! ウサギにそっくりな海の生き物「コペポーダ」って何者?](https://cdn.moneytimes.jp/1000/1000/jxjitOGYAFzZGOhIXByhPWaSeZCVUEri/41b8a818-3de2-4ddb-801a-6e37c398f158.jpg)
たまたまウミウシの触覚の根元にコペポーダがいたというショット。左側の触覚に注目!
取材協力:アクアスター
宮古島の海をお客様のご要望に合わせて、じっくり潜り、地形や大物、マクロ生物とバリエーション豊富に案内するダイビングショップ。宮古島では珍しく、代表の鎌田氏はウミウシをはじめとしたマクロ生物のガイドを得意とし、Instagramにも小さな生き物たちの写真が並んでいる。
提供元・oceanα
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