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明治安田生命J1リーグ・ヴィッセル神戸は、ブラジル代表GKウーゴ・ソウザ(23)の獲得でブラジル1部CRフラメンゴと移籍金で合意に達したと報じられていた。しかしここにきてCRフラメンゴのゴールキーパー事情により、同選手の移籍交渉が破談に終わる可能性が指摘されている。
ヴィッセル神戸は昨年12月、買い取りオプション付きのレンタル移籍でウーゴ・ソウザ獲得オファーを提示したものの、CRフラメンゴがこれを拒否と伝えられていた。
しかしブラジル紙『O DIA』は今月6日、ヴィッセル神戸が「移籍金130万ドル(約1億7000万円)の支払いでウーゴ・ソウザ保有権の50%取得」と完全移籍に切り替えた上で再度オファーを提示。CRフラメンゴが受け入れたことにより、クラブ間合意に達したと報じていた。
ただ一方で『O DIA』は9日の時点でヴィッセル神戸と選手サイドが合意に達していないと報道。「ウーゴ・ソウザは年俸が増額される場合のみ、ヴィッセル神戸からのオファーを受け入れる。CRフラメンゴは彼を放出する意向だが、選手サイドは3年契約の給与ベースを好まなかった」と、交渉状況をリポートしている。
そんな中、CRフラメンゴはアルゼンチン1部の強豪ボカ・ジュニアーズに所属するGKアグスティン・ロッシ(27)と今年7月からの4年半契約締結で事前合意に達したと公式発表。CRフラメンゴはボカ・ジュニアーズに対して今月中のロッシ放出を容認するよう働きかけているが、ボカ・ジュニアーズは難色を示しているという。
するとCRフラメンゴの専門サイト『Coluna do FLA』は「ロッシの去就が、ヴィッセル神戸のウーゴ・ソウザ獲得交渉の妨げになる」と見出しをうち、CRフラメンゴのゴールキーパー事情を特集。
「CRフラメンゴはロッシの即時獲得を信じつつ、ヴィッセル神戸のオファーを拒否するウーゴ・ソウザの代理人に対して、オファーを受け入れるように圧力をかけていた。しかし状況は一変した」
「CRフラメンゴの幹部はボカ・ジュニアーズに連絡を取ったが、ボカ・ジュニアーズは6月30日以前にロッシを放出する可能性について議論を交したがらなかった」
「ボカ・ジュニアーズの態度を受けて、CRフラメンゴは現在ヴィッセル神戸との交渉に慎重な姿勢を見せている。CRフラメンゴはウーゴ・ソウザを売却して、ロッシをすぐに獲得できなくなることを恐れている」と、ヴィッセル神戸へのウーゴ・ソウザ放出を拒否する可能性に触れたのだ。
なおヴィッセル神戸のゴールキーパー陣では、GK飯倉大樹(36)が2022シーズン終了後に契約満了により退団している。ウーゴ・ソウザの獲得交渉の行方に注目が集まる。