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ちょっと前までのファーストクラスよりずっといい
2019年10月末ごろから、成田―ニューヨーク線で導入が開始された、ANAの新しいビジネスクラス「ザ・ルーム」を利用しました。羽田―ロンドン線では、一足先に、同年8月に導入されていたようです。
日本を代表する世界的な建築家の隈研吾さんが客室監修を務め、イギリスのデザイン会社Acumenが客室デザインを担当したというザ・ルーム。「まるで自宅でくつろいでいるような空間」とのうたい文句通り、11~13時間の旅でも全く疲れを感じない、くつろぎ過ぎるほどつくろいだ、とても快適な旅となりました。
そのくつろぎの秘密の1つは、この2人座っても十分なほど幅の広い座席。1人では、ちょっともったいないぐらいの余裕です。
ライティングはパナソニックのプレミアム・シート・ライティングを使用。お食事用、読書用、お目覚め時用など、色々と調節できます。シートクッションは寝具メーカーの西川株式会社と共同開発しているので座り心地、寝心地グッドです。
プライベート空間での機内食
機内食は、一時期採用されていたビジネスクラスの食事と比べるとお粗末になったような気がしないでもないですが、飛行機の機内食にしては上出来です。それに何よりも、広々としたプライベート空間で食べるのは、やはり気分が良いものです。
先ずは、スターターが出てきます。ラウンジでの待ち時間の間と搭乗後のウェルカムドリンクでシャンペンを飲み過ぎたので、泡系は控えます。カリフォルニアのシャルドネと一緒に頂きました。機内では、揺れを考慮して、ワインは脚(ステム)のないボウルだけのワイングラスに入ってきます。
アメリカで暮らして長い私は、日系の航空会社を利用するときには、いつも決まって和食を頂きます。前菜の盆は、お酒のあてにぴったりなので、辛口の冷酒と頂きました。冷酒も、同じ形のちょっと小さめのグラスに入ってきます。こうやって見ると、ただの水のよう。お酒が進みます。
そして、こちらがメインディッシュ。
食事の後のデザートに、抹茶のケーキとハーブティーを選択。
到着前の朝ご飯も、勿論、和食を頂きました。和食とトマトジュースはちょっと合いませんね。お茶にすれば良かったかな。それにしても、日系のエアラインはご飯が食べられるので幸せです。
ドアを閉めれば、自分だけの世界
なんと言っても、1番のくつろぎの秘密は、このドア。最初のお食事とデザートが終わり、フライトアテンダントによる後片付けが終わると、みんなそれぞれドアを閉めて自分だけの世界に入ります。ドアが完全に閉まるので、中で仕事をしようがだらしない恰好でダラダラしようが誰からも見られません。パンツやスカートがしわになるのを避けたい人は、こっそり着替えてしまっても良いかも。この場合、通路を歩いている人の視線には気を付けなければなりませんが。
これまでだとちょっとまわりに恥ずかしくて見られなかったようなジャンルの映画や、子ども向けのアニメ映画も堂々と見れますよ。何を見ているかまわりにバレません。
女性にとって嬉しいのは、寝る前にお化粧を落としたり、到着前にお化粧道具を並べて堂々とお化粧や化粧直しができることですね。パックだってできちゃいます。
シートは当然、完全にフラットになって、口を開けて寝ようが、よだれをたらそうが、布団を蹴飛ばしてすごい恰好で寝ようがまわりの視線が気にならないので、熟睡できます。
ビジネスクラスでもこんなに居心地の良い最上級空間なのに、この上のファーストクラスは一体どんな感じなのでしょうね。ファーストクラスのコンセプトは、「5つ星ホテルにいるような贅沢な時間を」ということですが、1度は利用してみたいものです。
文・写真 ナツコ・H/提供元・たびこふれ
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