トレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催大会の最高峰の舞台『オールジャパン選手権』に2014~2022年と全大会出場をしている岩田卓磨さん(37)。逆三角形の美しい肉体を持つ岩田さんのトレーニングライフを追った。

小学校から大学までずっとサッカーをやっていた岩田さんは、サッカーの補強でウエイトトレーニングと出会う。スポーツクラブに就職してからもトレーニングは続けてきたが、お客様から言われた一言が岩田さんのボディメイクに大きな転機をもたらす。
「お客様から『トレーナーさんにはダイエットをしたい気持ちはわからないよね』と言われました。なので自分も一度太ってからダイエットをしようと思い、65kgだった体重を85kgまで頑張って増やして、そのお客様と一緒にダイエットを開始しました。その過程の中で、何か目標が欲しいと思い、ベストボディジャパンへの出場を決めました」

72~73kgまで減量し、ベストボディジャパンでは日本大会ファイナリストになった。その翌年、JBBFのオールジャパン選手権の第一回大会に出場し、5位入賞。そこからコロナ禍で中止となった2020年を除いて、毎年オールジャパン選手権に出場している。

トレーニングは週5日、1回2時間を朝の時間帯に行っている。 「早朝4時ころに起床して、40~50分ほど歩いてから朝食を取ります。起きてからすぐよりも有酸素運動を入れてから取るほうが腸内環境がいい実感があるためです。そのあと電車移動を挟んで、ジムでトレーニングするのを出勤前のルーティンにしています」

他にも岩田さんがルーティンとして決めているのは毎晩入浴すること。
「休養を特に重要視しています。睡眠の質を上げるために、全身浴を毎晩行うようにしています。深部体温が上がり、ぐっすり眠ることができています」

また、オフの期間も減量食を続けているという岩田さん。
「肉、魚、卵からタンパク質を取るようにして、減量期と増量期で白米の量だけを変えるようにしています。年齢が増すにつれて減量も身体に負担がかかるので、なるべく減量幅を抑えるようにしています」

最後に岩田さんはフィットネスの素晴らしさをこのように語ってくれた。
「運動をすることで身体機能が改善されますし、アンチエイジングにつながります。フィットネスを始めることは何歳からでも遅くありません。トレーナー、競技者としてのフィットネスの良さを伝えていけたらと思っています」